↑朝鮮新報より
6日に行われたパリ五輪の飛び込み女子10m個人でキム・ミレ選手(23)が銅メダルを獲得し、女子10mシンクロでの銀メダルにつづき今大会2個目となるメダルを手にした。朝鮮選手団は6日時点で銀2、銅2、計4個のメダルを獲得している。
キム・ミレ選手は2016年のリオデジャネイロ五輪、当時15歳にして2歳年上のキム・グクヒャン選手とペアを組み、女子10mシンクロで4位に入賞したことがある。女子10mシンクロ種目では、キム・グクヒャン選手と共に17年の世界水泳選手権と18年のワールドシリーズ・富士大会で銀メダルを獲得。19年のワールドシリーズ・相模原大会では15歳のキム・アリム選手とペアを組んで銀メダルを手にした。今大会はチョ・チンミ選手(19)とのペアで銀メダルを獲得し、飛び込み競技において朝鮮初となる五輪メダルをもたらしていた。
一方、女子10m個人では19年のワールドシリーズ5大会で総合ランキング1位に輝き、同年の第8回アジアダイビングカップ女子10m個人でも金メダルを獲得した実績を持っている。
キム・ミレ選手は5日の女子10m個人予選で10位(287・70点)の記録を残して準決勝に進出。準決勝では試技でミスが見られたものの、4位(322・40点)で決勝に勝ち上がった。
メダルがかかった決勝戦、キム選手は1本目の試技で80.00点と高スコアを叩き出し、3位と順調な滑り出しを切った。圧倒的な実力を誇る中国の2選手が驚異的なスコアで1、2位を走り続ける中、キム選手は安定したパフォーマンスで2、3、4本目の試技を成功させ、3位を維持。5本目の試技を前にして、ハイスコアを残したカナダの選手に3位を脅かされたものの、高難度の技をしっかり決め最終的に372・10点で銅メダルに輝いた。
コロナ禍前までは朝鮮飛び込み界のスターであるキム・グクヒャン選手(2015年水泳世界選手権で女子10m個人1位)の陰に隠れがちだったが、いつしか朝鮮飛び込みチームを牽引するエースに成長したキム・ミレ選手。今回の試合でメダルが確定すると、重圧から解き放たれたのか、10年以上苦楽を共にしてきたキム・チュンオク監督と抱き合い、大粒の涙を流した。
五輪の飛び込み競技で2個のメダルを獲得したのはキム・ミレ選手が初めてとなる。
7月26日〜8月11日にかけてフランス・パリで開催されるオリンピックに朝鮮選手団が参加する。国際オリンピック委員会(IOC)が発表したリストによると、今大会には朝鮮選手16人がレスリング(5人)、ダイビング、卓球(3人ずつ)、ボクシング(2人)、体操、柔道、陸上(1人ずつ)にエントリーしている。
メダル獲得への期待が大きいのは、昨年のアジア競技大会(9~10月、中国・杭州)で金メダルを獲得したボクシング女子54キロ級のパン・チョルミ選手(29、人民体育人)、レスリング女子62キロ級のムン・ヒョンギョン選手(25、功勲体育人)、体操女子のアン・チャンオク選手(21)だ。3人はいずれも、朝鮮における2023年の10大最優秀選手に選ばれている。
このほかにも、杭州アジア大会で銀メダルを獲得したボクシング女子60キロ級のウォン・ウンギョン選手(22)やレスリング女子50キロ級のキム・ソンヒャン選手(27)、今年2月の世界水泳選手権(カタール)ミックスシンクロ高飛び込みで銀メダルを獲得したキム・ミレ(23)、チョ・チンミ選手(19)のペアにも注目したい。キム・ミレ選手は日本で行われたダイビングワールドシリーズの富士大会(18年)、相模原大会(19年)に出場したことがある。
朝鮮オリンピック委員会委員長である金日国体育相を団長とする朝鮮のオリンピック委員会代表団と選手団は20日に平壌を出発、21日(日本時間)にパリに到着した。
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