朝鮮はコロナ禍をチャンスにしようとしている? | かっちんブログ 「朝鮮学校情報・在日同胞情報・在日サッカー速報情報など発信」

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(引用元:平壌日記 PYONGYANG DIARY ブログより)※明(リョミュン)通りの高層アパート群

 

 

 

朝鮮はコロナ禍をチャンスにしようとしている?

 
 

 

 
 
 
 
 
 
 
 
「朝鮮労働党中央委員会政治局」拡大会議が、11月29日に開催された。来年1月に開催を予定している「労働党第8回大会」の準備状況を確認。そしてこの会議で注目されるのは、経済活動について厳しい批判を行なったことだ。
 
 
 

「経済指導機関が担当した部門に対する指導を主観的・客観的環境と条件に合わせて科学的に行えずにおり、主観主義と形式主義を克服していない実態について深刻に批判し、党の経済政策執行のための手配と指揮において科学性を徹底的に保障し、限りない献身性と責任性を発揮することについて強調した」

そして「党思想活動部門の強化」を強く打ち出している。「国連安保理」などによる長期にわたる経済制裁、繰り返し甚大な被害を受けた洪水、そして新型コロナウイルス防疫措置によって朝鮮経済は深刻な状況に陥っている。それを、労働党の強い指導によって乗り切ろうとしているのだ。

朝鮮は現在、人だけでなく物も国内へ入れないようにしている。これは新型コロナに対する防疫措置だとされているが、コロナ禍をチャンスとして戦略的に実施している可能性がある。

私は朝鮮でたびたび、経済学者へ時間をかけた取材を行なっている。2016年5月に「社会科学院経済研究所」の李基成(リ・ギソン)研究士に、貿易が中国に90パーセントも依存していることについて質した。

「対外貿易の多角化は1970年代から提起されていた問題です。貿易は中国やロシアだけに依存するのではなく、東南アジアとの交易を深めようとしています」

この時のインタビューで、中国へ極端に依存する状況を懸命に改善しようとしていることが伝わってきた。事実、平壌(ピョンヤン)などの商店には、シンガポールから輸入した日本を含む様々な国の商品が大量に並んでいた。

中国やロシアといった大国に翻弄されてきた朝鮮は、長年にわたって「自力更生」による社会を目指してきた。それに本気になって取り組むようになったのは、「国連安保理」による強力な制裁を受けるようになってからだ。

制裁解除に期待するのではなく、制裁が続いても成り立つ国造りをしようとしているのだ。そうした時にコロナ禍が起きた。今年1月~10月の中朝貿易は、前年同期比で4分の1にまで減っている。そればかりか、外国からの支援物資の受け取りさえ拒否している。

朝鮮は新型コロナへの強力な対策を理由に、自国内だけで完結する完全な「自力更生」社会をつくるための壮大で強引な実験を行なおうとしているのではないか。それは「平時」では決して出来ないことだからだ。