Kリーグ初の北朝鮮代表出身MVP安柄俊(東京朝鮮出身)「李同国のように長くプレーしたい」 | かっちんブログ 「朝鮮学校情報・在日同胞情報・在日サッカー速報情報など発信」

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Kリーグ初の北朝鮮代表出身MVP安柄俊

 

「李同国のように長くプレーしたい」

 
 
 
 
 
 
 
 
生まれた場所は日本、国籍は北朝鮮、活動の舞台は韓国。  在日同胞3世の安柄俊(アン・ビョンジュン、30)の胸の中には3つの国がある。その中でサッカー選手として日の目を見たのは韓国だった。
 

安柄俊は今年、韓国プロサッカーKリーグに彗星(すいせい)のごとく現れた。Kリーグチャレンジ(Kリーグ2部)水原FCのFWである彼は、今季26試合に出場して21ゴール(4アシスト)を記録し得点王になり、5年ぶりに同チームをKリーグクラシック(1部)に昇格させた。先月30日の授賞式では2部リーグ最優秀選手(MVP)の栄誉に輝き、ベストイレブンのFW部門にも名前を連ねて3冠を手にした。  「今年は思った通りに事が順調に運んで、なんだか怖いです。MVPの授賞式に行く時、エージェントに『こんなに順調で、車の事故で死んだりしないよね?』と冗談を言うほどでした。小学校の時以来のMVPです。授賞式後、お祝いを兼ねて家族と牛肉を食べに外食した時、やっと現実感がわいてきました」  翌1日、水原総合運動場で会った安柄俊にお祝いの言葉を述べると、彼は「実感のなかった1年」と表現した。これまで梁圭史(リャン・キュサ)、金明輝(キン・ミョンヒ)、安英学(アン・ヨンハ)、鄭大世(チョン・テセ)ら在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)系・北朝鮮系選手4人がKリーグでプレーしたが、北朝鮮系選手がMVPになったのは、Kリーグ38年の歴史(1部・2部含む)で安柄俊が初めてだ。

■人民ロナウドのコリアンドリーム  安柄俊は2018年12月に水原FCのユニフォームを着た時から、実力よりも北朝鮮系ということで注目された。北朝鮮の17歳、23歳以下の年齢別代表に続き、2011年から2017年まで北朝鮮代表としてAマッチ(国家対抗戦)8試合に出場した。済州島出身の安柄俊の祖父母は日本に渡って安柄俊の父親を生んだ。父と同じように日本で生まれた安柄俊は父に従って日本で北朝鮮国籍を取得した。彼は「子どものころ、日本で『北朝鮮の子』と時々からかわれた」と話す。2013年に川崎フロンターレに入団してプロデビューを果たして以来、主に2部(94試合19ゴール10アシスト)でプレーした。2018年末にロアッソ熊本が3部降格となると、水原FCが彼に手を差し延べた。  安柄俊は「韓国で生活するということを考えたことがなかったので、長い間悩みましたが、二度とない機会だと思いました。初心に返るという気持ちで水原に来ました」と言った。韓国での1年目は容易ではなかった。市民球団である水原FCの1年間の予算は、企業球団の水原サムスン(2019年は約180億ウォン=約17億円)の半額程度。専用スタジアムやクラブハウスもなかった。スタジアム管理人に「決まった時間意外にやたらにピッチに入らないように」としかられたこともある。  昨シーズン中盤にひざを痛め、しばらくスランプに陥ったが、今シーズン開幕前は体当たりの多いKリーグで生き残るために体力トレーニングに専念した。彼は「筋肉量が3-4キログラム増えて、シュートに力がつき、自信がわいてきました」と語った。ファンはゴールを決める鋭い決定力と強力なミドルシュートを持つ彼に「人民ロナウド」「人民レヴァンドフスキ」「レヴァン・ドンム(=北朝鮮の言葉で友達)・スキ」などの愛称を付けた。