（引用元： Hiromi Matsumoto さんのフェイスブックより 5月29日 23:05 アップ分）
新型コロナウイルス感染拡大を受けて創設された、生活困窮する学生に対する「学生支援緊急給付金」について、マイノリティの人権保障と反差別に取り組むNGOが文科省に、困窮するすべての学生を対象とするよう求めました。
今回、給付金の支給対象から朝鮮大学校が外されています。同校在学中の2年生が、現在切迫した状況を伝えるとともに、朝鮮大学校を支援の対象に加えるよう訴えました。
皆さん、どうぞ読んでください。
〇朝鮮大学校政治経済学部2年生 男子学生 19歳（東京朝鮮高校出身）
5月19日文部科学省は新型コロナウイルス感染拡大の影響で困窮する学生らが就学をあきらめることがないよう現金を支給する「学びの継続のための学生支援緊急給付金」の創設を発表しました。しかし、留学生に限って成績上位の要件を設け、朝鮮大学校などを対象から外しました。私たちは要件の撤回と、すべての高等教育機関を対象にして学びの継続を支えるよう求めます。
私の通う朝鮮大学校の学生の中には、両親が飲食業を営んでいる友人が多く、自粛要請に応じるがゆえに、経営状況は非常に厳しく、家計が経済的に追い込まれているばかりか、私を含め多くの朝鮮大学校の学生たちが飲食店でアルバイトを行っています。
親の負担を減らしたいとの思いから、在学生に占めるアルバイトをする学生の比率は71.8％、その中で学費のすべて、または多くの部分をアルバイト収入により賄っている学生の比率28.9％（対全校比約20％）を占めます。新型コロナウイルスの感染拡大により収入が著しく減少（無収入となった場合を含む）した学生の割合は94％にも上り、多くの学生が困窮しています。
また、朝鮮高校は高校無償化制度（就学支援金）から除外され、自治体の補助金も停止されました。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、保護者の収入の減少や学生自身がアルバイトが切られる中、弟や妹のいる家庭では二重三重の負担で、学びを続けるか崖っぷちに立たされていると言っても過言ではありません。今の状況がどこまで続くか、先の見えない不安が押し寄せます。
今回給付金の支給対象から外されたことにより、私たちの学びを否定され、排除による存在の否定がまた繰り返され、憤りと「またか」というやるせない気持ちでいっぱいです。
また、多くの留学生たちも同じ目にあっていることにいっそう胸が苦しくなります。
コロナ危機におびえながら、支援を待っている学生がたくさんいます。
教育には平和が必要です。今日世界共通の敵は民族や文化ではなく、ウイルスではありませんか？
私たちは日本に住むすべての子どもたちに国籍、民族などで差別することなく、等しく学ぶ権利を保障することを求めます。
朝鮮大学校を含むすべての高等教育機関で学ぶ学生を、給付金の対象として、学びの支援をするよう再考願います。
＊全寮制である朝鮮大学校では、勉学に費やす時間を確保するため、アルバイトは平日1回および土日週3回という基準があるが、近年学費の滞納が増加しており、この基準を超えてアルバイトをする学生が増えていると
昨日もアップしましたが
文科省の回答は？こちら
（引用元：Hiromi Matsumoto さんのフェイスブックより）
生活困窮する学生のための「学生支援緊急給付金」に関して、移住連が文科省に申し入れを行い、回答が来ました。朝鮮大学校がの支給対象から、朝鮮大学校が外された件に関して、文科省の回答は次の通りです。
◆文科省回答
各種学校には、自動車学校など多様な学校が含まれているために、対象に含めなかった結果、朝鮮大学校が対象から外れてしまった。外国学校日本校については、文科省が日本の大学への接続や転学を認めるべく、告示で指定していることから対象としている。
回答はこれだけ、検討するとも何も言っていません。
唖然とします。
朝鮮大学校に通う学生について、同校で調査した結果、
学生のアルバイト比率は7割を超え、そのうち学費のすべてまたは多くをアルバイト収入で賄っている者は3割。さらに、コロナ禍により収入が著しく減少した者（無収入になった者も含む）の割合は9割超。つまり、バイト学生のほとんどが経済的にかなり厳しい状況にあることがわかります。
朝鮮学校は弾圧により、各種学校としてのみ存続が許されなくなりました。それはまさに教育に政治を持ち込んだ結果であり、高校無償化、幼保無償化からの排除も同じことです。
こんな蛮行は許されません。速やかに支給対象に朝鮮大学校を加えるべきです。管制ヘイトを許してはいけません！