2020年のキーワードは正面突破戦
「北朝鮮」党中央委員会第7期第5回総会をどのように分析すべきか? 康成銀氏の解説
https://www.koreaworldtimes.com/topics/news/6592/
康成銀氏
1950年大阪生まれ。1973年朝鮮大学校歴史地理学部卒業。朝鮮大学校地理学部長、図書館長、副学長を歴任。現在は朝鮮大学校朝鮮問題研究センター長を務めている。
↑私の朝鮮大学校時代の先生です。
新年の辞の代わりとなった党中央委員会第7期第5回総会報告
毎年1月1日に発表される「新年の辞」は1年間の施政方針演説であることから北朝鮮内外で注目されているが、今年は金正恩委員長の就任後初めて新年の辞が発表されなかった。
その代わり、『労働新聞』は昨年12月28日から31日までの4日間にわたって開催された党中央委員会第7期第5回総会について伝えている。
実質的に党中央委員会総会の報告が新年の辞の役割を担ったとみられるが、その報告はどのようなものだったのか。
康成銀朝鮮大学校朝鮮問題研究センター長に党中央委員会総会の報告内容について見解を伺った。
柱は米朝交渉と北朝鮮国内情勢
Q 党中央委員会第7期第5回総会のポイントはどこでしょうか。
総会の4つの議案のうち、金正恩委員長は第1議題の「醸成された対内外形勢の下で我々の当面の闘争方向について」という議案を7時間もかけて報告を行った。この報告は大きく2つに分けることができると考えられる。1つ目は朝米交渉、2つ目は朝鮮経済を始めとする国内情勢である。
Q まず1つ目の米朝関係について教えてください。
昨年の朝米交渉について、米国の「本心」は、対話を掲げながらも「制裁を引き続き維持して我々の力を次第に消耗、弱化させること」が目的であったと指摘している。その上で、朝鮮としては、米国に対し安易な妥協を行うことはあり得ないとし、「朝米間のこう着状態は不可避的に長期性を帯びる」という判断を示した。さらには、「抑制された発展の代価をきれいに全部払わせるための衝撃的な実際の行動に移る」可能性について言及している。
Q では2つ目の北朝鮮国内情勢についてはどのような言及がなされていますか。
「米国との長期的対立を予告する当面の現情勢は、我々が今後も敵対勢力との制裁の中で生きていかなければならないことを既定事実化し、各方面で内部の力を強化することを切実に求めている」と指摘している。それを前提に、「自立更生」に基づいて、「我らの前進を妨げるあらゆる難関を正面突破戦によって切り抜けていこう」というスローガンを打ち出した。
この「正面突破戦」は、今回の総会のキーワードの1つであるが、その基本戦線は経済部門であるとしている。
具体的には優先的に解決すべき問題は、経済活動体系と秩序を合理的に整備することであるとし、内閣の役割を強化する方法を示した。
また、経済管理における不必要な手順と制度を整理する問題など経済発展に関する課題の解決策に言及している。
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