【焼き肉と朝鮮舞踊とサッカー】
https://note.mu/sungi0521/n/n473f51529676
↑スンギトンムのnote(ブログ)より)
※スンギトンムのブログクリックしてくださいねー
先日、とある方と食事をさせて頂きました。その場ではこれからの在日コリアンサッカーの事や、最近のJリーグの話など、様々な話をさせて頂いたのですが、そのなかで、面白いテーマを提示してくださったので、今日はその事について書かせて頂きます。
【祭り】
筆者は在日コリアン3世であり、幼稚園から大学を卒業するまで朝鮮学校(以下ウリハッキョ)に通った。そこで在日朝鮮人の歴史や文化、言葉等を学んだ。
また、時々学校で行われる「祭り」を通して、自分が在日コリアンであるという自覚を深めてきた。
机に座って行う勉強を通しても様々な事を学んだが、筆者は特にその「祭り」を通して、普段の授業や部活では学べない事を学んでいたような気がしていた。
普段の日常では味わえない感覚を味わう事が出来る。
勉強や部活で忙しい学生達が「祭り」という場を借りて、まるで法外に出たかのように羽を伸ばし、父兄や同胞達と交流していくなかで、在日コリアンとしてのフィーリングを養ってきた。
その祭りで必ず現れるのが、焼き肉と朝鮮舞踊。
父兄や同胞達は皆、七輪を囲み焼き肉を食べながら、お酒を飲む。舞台では学生達による、朝鮮舞踊や歌などが披露される。
この光景は我々在日コリアンにとっては、ある意味当たり前の光景だ。
とにかく祝い事や、何かしらを送り出すような激励会、他にも様々な行事には必ず焼き肉と朝鮮舞踊が欠かせない。
また、全国各地には焼き肉店を経営されている同胞の方々がたくさん居るし、全国のウリハッキョには朝鮮舞踊を指導する事が出来る朝鮮舞踊家が居る。
辛い事や嬉しいこと。様々な局面を焼き肉と朝鮮舞踊で乗り越えてきた。在日コリアンというコミュニティには焼き肉と朝鮮舞踊が欠かせない。
【残せるもの、残せないもの】
筆者は在日3世であり、幼稚園から大学までをウリハッキョで過ごした。有難い事に、実際に異国から渡って来られたハラボジやハルモニ(おじいちゃんやおばあちゃん)を「実物」として見て育つ事が出来た。
まだまだ歴史の認識や知見は浅く、これからの在日コリアンについて語る事はおこがましくて出来ない。
しかし、これから産まれてくる5世や6世と、僕達3世、4世との違いは、歴史そのものであるハラボジやハルモニを「実物」として感じる事が出来るのか出来ないのかという事だろう。
筆者自身は有難い事に、そのようなハラボジ、ハルモニ達に囲まれ、色々な話を聞かせてくれた体験があり、その体験が今の自分を形成していると思っている。
これからの5世、6世の在日コリアン達はどんな「体験」を持って、自分が在日コリアンであるという自覚を持つようになるのだろうか。
【在日コリアンにとってのサッカー】
サッカーは在日コリアンがもっとも愛したスポーツだ。
Jリーグが無かった頃、むしろウリハッキョが日本の公式大会に出場する事を認められていなかった時代から、サッカーを愛し、サッカーに青春を懸けていた。
筆者はサッカー部の先輩OBの方々と会わせて頂く機会に多く恵まれたおかげで、そのような在日コリアンのサッカーに対する熱さを幼い頃から感じる事が出来た。
また、2010年南アフリカW杯に朝鮮民主主義人民共和国代表が出場し、チョンテセ選手、アンヨンハッ選手が活躍した時は、チョンテセ選手やアンヨンハッ選手をそこまで知らない人達も含めた全国の同胞達が1つの場所に集まって応援した。
そして、盛大に祝った。
焼き肉を食べては、朝鮮舞踊を踊り、W杯で活躍したチョンテセ選手とアンヨンハッ選手を盛大に祝った。
次、いつ朝鮮代表がW杯に出場出来るか分からないが、Jリーグでも堂々たる活躍をしている在日コリアンの選手達がいる。
そして全国各地には、焼き肉を振る舞う同胞オーナーと、在日コリアンを支える朝鮮舞踊家という頼もしいサポーターがいる。
○○○選手を応援する!という1つの共通項さえあれば、一致団結出来ると筆者は確信している。
【焼き肉と朝鮮舞踊とサッカーは無くならない】
1つのコミュニティを強く動かすエネルギーは「共通項」だ。
その「共通項」さえあれば、コミュニティを持続させる事が出来る。
在日コリアンにとって欠かせない焼き肉と朝鮮舞踊とサッカー。食べて祝ってサッカーをする。
そしてその「体験」をもって、自分は在日コリアンなんだという事を自覚する。
そんな「体験」をする事が出来るこれらの「共通項」は決して無くならない。
だからこそ、筆者は焼き肉や朝鮮舞踊をする事は出来ないが、在日コリアンとしてJリーグで活躍している選手達を応援し続けていこうと思う。
至らない所だらけでしたが、最後まで読んで頂きありがとうございました。
孫勝基(そんすんぎ)
1996/5/21(23歳)
そうですねー
スンギトンムのブログはいろんな面で
学ぶことが多いです。
長男智成の同級生なのですが
しっかりしている。