「南北朝鮮対話」をなぜ素直に評価できないのか | かっちんブログ 「朝鮮学校情報・在日同胞情報・在日サッカー速報情報など発信」

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「南北朝鮮対話」をなぜ素直に評価できないのか

 
 
↑アリの一言ブログより
 
 
 

 韓国と朝鮮民主主義人民共和国(朝鮮)の2年ぶりの会談があす9日行われます。
 私たち「日本人」は、これにどういう姿勢で向き合うべきでしょうか。

 それを考えるうえでの反面教師として、日本の主要新聞の社説を検証します。取り上げるのは、朝日新聞(5日付)、毎日新聞(5日付)、東京新聞(6日付)の社説です。そこには見過ごせない2つの共通点であります(この問題に限らず、当ブログではよほどのことでない限り「読売」「産経」は検証の対象にしません)。

  朝鮮の姿勢に対する、論証なき疑念・中傷

  第1の共通点は、朝鮮(金正恩委員長)が平昌冬季五輪への参加の意向を示し、韓国に対話を呼びかけたことに対する疑念・中傷です。

 「北朝鮮の得意な『くせ球』というべきだろう」「北朝鮮の態度の変化には注意深い対応が欠かせない」「過大な評価に走って浮足立つのは禁物だ」(「朝日」)

 「国際的孤立を打破するために平和の祭典を利用する。北朝鮮のそんな思惑が透けて見えてくる」「北朝鮮が純粋に五輪を盛り上げようと考えているとはとても思えない」(「毎日」)

 「北朝鮮が五輪参加をにおわせ韓国に対話を呼びかけたことについては、その意図を疑うしかありません」(「東京」)

 そしてさらに共通しているのは、こうした朝鮮に対する「疑い」の根拠が、なんら明確に示されていないことです。

 しいて言えば、「核のボタンが机の上に常に置かれている」という金委員長の発言で、「米国に対して…敵対姿勢を示した」(「毎日」)ことを挙げているくらいです。しかし、朝鮮は一貫して「核」はアメリカの核威圧(韓国への核兵器配備を含む)に対する「防衛的」なものと言い続けています。アメリカの核威圧が変わらない以上、アメリカに対する朝鮮の姿勢が変わらないのは不自然なことではなく、朝鮮の五輪参加・対話姿勢を「くせ球」「意図を疑う」と批判する論拠にはなりません。

 論証なき「疑い」は予断と偏見による中傷です。各紙が朝鮮に「疑念」を抱き批判するなら、その客観的根拠を示すことはジャーナリズムとしての最低限の責任ではないでしょうか。

  「対話」に米日を介入させ、韓国を「米日韓同盟」に繋ぎ止める意図

  第2の共通点は、「南北対話」にアメリカ、日本を介入させ、韓国を「米日韓軍事同盟」に繋ぎ止めようとする立場です。

 「日米と共に事態打開を(社説タイトル)」「韓国政府は…日米との情報交換を密にして対話に臨む必要がある」(「朝日」)

 「読み取れるのは、同盟関係にある米韓の離間を図ることで自らの立場を有利にしようとする計算である」「(韓国は)日米と緊密に協議しながら対話に臨むことが必要だ」(「毎日」)

 「北朝鮮に厳しい日米と韓国を離間させられると計算しているかもしれません」(「東京」)

 韓国と朝鮮は言うまでもなく同じ民族です。その同じ民族同士が対話をするのに、なぜ「日米と緊密に協議」したり「情報交換」する必要があるのでしょうか。

 そもそも朝鮮半島を分断し、今日の厳しい状況をつくりだした元凶は、明治以降の日本の植民地支配であり、戦後のアメリカの東アジア戦略ではありませんか。そのアメリカと日本が介入することに、どんな必要性があるというのでしょうか。

  「日米は、韓国への後押しを惜しんではならない」(「朝日」)という主張は、「米日韓軍事同盟」に固執し、その立場に立って朝鮮に圧力をかけ続けようとするものにほかなりません。そうした日本の主張・立場が、朝鮮民族自身の自主的・平和的統一の足を引っ張っているのではないでしょうか。

  朝鮮を植民地支配し、戦後も在日朝鮮人を差別・抑圧している日本(日本人)は、日米軍事同盟を解消し、非同盟・中立の立場から、朝鮮と韓国(朝鮮民族)の自主的・平和的統一を応援・支援する責任があるのではないでしょうか。