長男が当時まだ1年生だった、数ヶ月前の古いことですが、かなり衝撃を受けたので遅ればせながら書きたいと思います。
御三家・筑駒・最難関中学受験専門の塾へ、長男と体験授業を受けに行ってきました。
<どんな塾か>
有名塾の最上位クラスを長年担当していた先生方が独立して立ち上げた塾。
ただこの塾そのものは独立系でなく、大手に属しています。
手元にある資料では、体験授業を受けた教室の過去6年の在籍者55名のうち、37名が筑駒・御三家中学に合格しています。この55名というのは、受験者数ではなく、在籍者数です。
カリキュラムについては詳しくは省きますが、小学校の授業でやるような足し算や漢字などは一切やりません。
体験では、数学は、難関校の小学校受験を数段難しくしたようなパズル系の問題を、国語は読解・記述の問題をやりました。
難関校の受験問題を題材に、現在の学年レベル(小1とか)に落とし込んで簡単にした問題をやります。
学年が上がるにつれ、その難易度も段階的に上がり、最終的には難関校の問題が解けるようになっています。
体験授業は一斉授業ではなく、個々にプリントをやり、できあがったら先生のところに持っていって、採点してもらう。
分からなかったらそこで解き方を教えてもらう。
そして次のプリントに進む、といった流れでした。
実際の授業でもこのような感じだそうです。
全体に向けての解き方の説明などはありませんでした。
このあたりがほかの塾とは大きく違うところかもしれません。
自主的に取り組む姿勢がないとなかなか伸びない状況です。
<先生方の印象>
厳しいです。
「余ったプリントはどうするんですか~?」と聞く子がいても、
淡々と「さっき説明しました」と答えるのみ。
手取り足取りはまったくありません。
ノリもありませんでした。
熱血系でもなく、「人柄」については疑義が残ります。
難関校指導には人柄は重要ではないのかしら。
<先生方のお話>
開成・筑駒レベルは、量も質も両方必要。
小4になって受験勉強を始めても、最難関校合格には、量だけでは勝てない。
素養、環境などが重要。
御三家、海城、駒東レベルは、できるようになったら(偏差値が合格圏に達したら)受けるというレベルではない。
当初からここを目指すというくらいでないと受からない。
<うちの長男は・・・?>
ほとんど手が動かず。
ほかの子が7、8枚程度解けるところを、2、3枚。
先生からも、
「うちの塾のような形式は向いていないかもしれませんね」
と言われました。
「難しいから分からない。解き方を教えてほしい」
とも何も長男は言わなかったようです。
もっとも、国語はさておき、算数のパズル系は、ある程度数をこなせば傾向が分かって解けるようになると思うので、先生もそれを踏まえ、
「どうしても(入塾させたい)というのであればお預かりしますが、もっと自主的な姿勢がないと(いくら通っても伸びないので)もったいないかもしれませんね」
と追加の一言はありましたが。
<心に残ったこと>
正直なところ、カリキュラムよりも何よりも衝撃を受けたのは、
子供たちの冷静沈着な様子
とても一年生とは思えない落ち着いた様子
でした。
この子達が難関小学校受験をくぐりぬけてきたのかは分かりませんが、私ははっきりと、
最難関中学を目指すということは、
こういう子たちと争っていかなければならないということだ
と感じました。これが一番の衝撃でした。
最後にちょっと救い(?)を感じたこと。
それは、この塾を立ち上げた先生が、花まるの高濱先生のご著書を読んでいたこと。
「難関校の先生方が本当にほしいのは、(机にかじりついて勉強ばかりしてきた子ではなく)野原を走り回っていた子なんですよね」
といったくだりには本当に共感したとのこと。
結局、疲れ果てるまで外で遊んでいても難問が解けるIQの高さや地頭の良さ、
自ら目を輝かせて諦めずに難問に取り組む姿勢、
が大事なのです。
で、塾の話からは逸れますが、それを育てて行くのは、
お母さんの満点の笑顔
なんですよね。
ちょっと自分でも予想外の結論に落ち着きましたが、とにかく母はできるだけ笑って、どしんと構えていましょう。。。。