一流経営者でも知らないこと！
昨日のブログで所得税の節税対策の
SNS広告に騙されないようにって書いた。
まぁ税理士ならそのカラクリに気づく
だろうけど、所得税って複雑だから
ほとんどの人が理解してなくて、
その広告に騙されるだろうね。
今日はTikTokを見ていて
また残念な投稿を発見してしまった。
私も好きなある有名経営者の
動画なんだけど、
こんなことをおっしゃっていた。
※好きな経営者なので、あえて名前は伏せます
『お金を稼ぐためには
いい会社に勤めて年収1,000万円とか
2,000万円を目指す人がいるけど、
そんなのしれてて、
もっと稼ぐ方法があるんです。
お金を稼ぐことは難しくないんです。
会社を経営してバイアウトすれば
数年で10億円とかすぐに手にできます。
しかも会社の売却にかかる税金は
20％です。
給料などにかかる所得税は、
税率がどんどん上がるので、
給料を5,000万円も貰えば
税率は55％になり、半分以上が税金です。
そうすると手取りは2,500万円以下になります。
そんな高い税金を払っていたら
お金なんて増えません。
それなら会社を数年経営して
数年で売却すれば、数億円入ってきて。
税金は20％です。』
確かに会社の売却による
所得税と住民税の税率は一律20.315％だし、
金融資産の運用に対する税率も
20.315％なので、給与などにかかる
所得税と住民税よりかなりお得になる。
でもね、上記の話には間違いがある。
給与を5,000万円もらっても、
手取りは少なく見積もって
3,000万円以上になる。
確かに所得税は所得が4,000万円を
超えると税率は45％になり、
住民税の10％も合わせると55％になる。
これがよく見る所得税の税率表
これを見ると4,000万円を超えると
45％だと思うよね。
でもそんな単純なものじゃなくて、
所得が5,000万円の人なら、
4,000万円を超える部分だけが
45％になるだけ。
所得税率は所得が4,000万円を超えると
一律45％になるわけじゃなくて
5,000万円にも5％、10％、20％、23％、
33％、40％、45％の部分がある。
この図を見ていただければ
理解しやすいと思う。
だからね実際に所得が5,000万円あっても
所得税は17,704,000円になって、
住民税の10％(500万円)を足しても、
22,704,000円になる。
半分もいかないね。
さらに昨日のブログのおさらいだけど、
給料の5,000万円と所得の5,000万円は
全く違う。
なぜ違うのかは昨日のブログを見てほしい。
https://ameblo.jp/sannet/entry-12758729197.html
所得税や手取りの話をすると
社会保険料も絡んでくるし、
ややこしい。
でもはっきり言えるのは、
給料を5,000万円貰う人の手取りは
3,000万円以上になる。
今日のブログは何が言いたいのかと言うと、
一流の著名な経営者でも、
税金のことはよくわかってないってこと。
よくわかっていない人のアドバイスを
信じてしまうと、間違った判断を
してしまう可能性があるから
気をつけてほしい。
冒頭の経営者の話は
考え方としてはとても共感できる。
だから私もその経営者が好きなんだけど、
税金の話になると、どんな経営者でも
間違っていることが多い。
もちろん私の方が詳しい。
だから、私はセミナーでこのようなことを
よく話す。
『皆さんが断片的なお金の話や節税の話を
勉強しても、それは効果的じゃないです。
あらゆる情報を総合的に判断して
資金戦略は立てるものです。
それを皆さんが勉強しようとすると
大変です。
それなら皆さんは本業に集中して、
資金繰りに強い専門家を味方につける方が、
結果的に資金繰りは良くなります。
ぜひそのような専門家を見つけてください』
節税のご相談はこちらまで
https://smg-pdca.jp/contact.php
SMGグループ CEO 菅原由一
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