きのこ歴30年。
その歴史の中でひときわ自分の記憶に刻まれ、そして後の世に語り継ぐかもしれない旅がある。
西暦2012年、日本は野田総理の時代。
菌学会は東北、関東、西日本3つの支部が互いに研鑽を競い、
荒ぶる猛者?が野山を駆け巡っていた。
採集紀行伝 東国演義!
少し前までは少年は外で遊んだ それが彼らの日常だった
ゲームと話すより泳いでる魚捕まえ きのこの名前など覚えたものだ
これはなに?彼が尋ねる ハラタケと我は答える
そのときすでに我は 少年を道連れにしている
先探しているから 迷わずに付いておいで
名前調べる頃を見計らい 図鑑出してあげるよ
チャリで走っていると、横の茂みにきのこがあるのが見えた。行って見ると、タマゴテングタケモドキだった。ツルタケに似ているが、柄にはツバがあり、さらにヒダがピンクを帯びるのが特徴。かなりしおれていたが、そのためか、ピンクがかなり濃く見える。
水辺を走って、昼飯のために「涼亭」へ向かう。川向こうに見える森は埼玉県三郷町になる。
前回は「たぬきそば」だったが、今回はかきあげそばを注文。もちろん、冷やしで。ここのそばはこしもあってあなどれない。ほんとはビールも飲みたかったが、飲酒運転になってはいけないのでやめといた。ここで朝買ったシベリアのうち、カナリヤのを食す。
自転車なら前回行けなかった場所にも楽々移動。北の果てのほうへ。「カワセミのなんとか」という場所があるが、ほんとにカワセミを見られるのはここではないらしい。
長~い池には水面いっぱいにハスやコウホネが茂っているところもある。
大きな木には説明板が。マメ科のサイカチという木は、葉を食用に、マメのさやを水の中でもむと泡立つので石けん代わりにしたり、刺は利尿や解毒になるのだとか。
もしかして、カピさんの言っていたのはこれ?
ものすごくでっかくて、ぐにゃぐにゃとまがったさや。その大きさとはうらはらに、中のマメは小さいものだった。なんと、naoさんはそのマメを試食。
大木になると発達するという刺。これは痛そう。とても木登りできない。でも、なんでこれが利尿や解毒になるとわかったのだろうか?
もしかして、むかし、この刺を刺された人が体の調子がよくなったので、そうだとわかったのだろうか?
近くにはばらばらになったオニフスベが転がっていた。
今度は前回とはまた別のバードサンクチュアリのぞき孔?へ。
水面に突き出た杭に鵜がとまっていた。
次回、採集紀行伝 東国演義
第8話「はんなりと」
いざゆかん、民のために!