シロクロハツ | 三十九さんの部屋

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シロクロハツ(白黒初) Russula albonigra

担子菌門ハラタケ亜門ハラタケ綱ベニタケ目ベニタケ科ベニタケ属
Russula ルスラ(「russus(小豆色)」+「ula(縮小辞)」)
albonigra アルボニグラ(「albo(白の)」+「niger(黒色)」

夏~秋に広葉樹林地上に発生。中型きのこ。
カサは饅頭型から中央がくぼんだ平らに開き、浅いろうと型になる。
カサ表面は白色で平滑。縁に条線はない。
柄も白色で円柱形。
ヒダは密でやや黄白色を帯びる。幅狭く、柄に対して垂生する。

最大の特徴は、さわったり、傷つけたりすると、黒く変色すること。
全体が白色なのに、さわったそばから指の跡が黒くなり、さわりまくると全体が真っ黒になる。
黒く変色するベニタケにはいくつかある。
クロハツはカサが黒っぽく、ヒダが粗い。傷つくと赤くなってから黒くなる。
クロハツモドキはヒダが密で傷つくと赤くなってから黒くなる。
ニセクロハツは真夏のシイ林に発生しヒダが粗い。赤くなるが真っ黒にならない。
イロガワリベニタケはカサが赤いが傷つくと赤くなってから黒くなる。松林に発生。

ヒダが密で黒変するということではクロハツモドキに似ているが、このシロクロハツは全体が白っぽいこと(クロハツモドキはカサが灰色~暗褐色)、傷つけたりさわったりすると、赤くならずに黒くなること。クロハツなどとちがい、ちょっと手で持っただけでもそこが墨のように黒くなる。
上の写真でも、柄の下の方だけ黒くなっているのは、そこをつまんで持っていたため。
そして、傷つけたり、切ったりすると黒くなる。

和名や学名の意味は、「白いクロハツ」。「シロハツ」や「クロハツ」もあるのでややこしいが。
そんなに新しく記載された種ではないと思うが、これが掲載されている図鑑はほとんどない。
これも2001年9月に京都清水山で採取したもの。

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追加 2012年7月、京都市内で撮影