

ヒダハタケ(襞歯茸) Paxillus involutus
担子菌門ハラタケ亜門ハラタケ綱ハラタケ亜綱イグチ目ヒダハタケ科ヒダハタケ属
paxillus パキシルス(「小さな杭」「栓」から)
involutus インウォルトゥス(内巻きの)
夏~秋、林内の埋もれ木やニワトコ生木などに発生。任意的外生菌根菌。
カサは径4~10cm、丸山型から浅いろうと型になる。最初内側は強く巻く。
粘土色~汚黄土色で湿時粘性あり。カサの縁は軟毛が密生する。
摩擦や成熟で赤しみを生じる。
柄は円柱状で中実、カサと同色。
襞は柄に対して垂生し密、不規則に分岐して柄近くで脈絡して網目状。
幅3mm内外で淡黄色から茶褐色になる。さわったり傷つくと褐色に変色する。
肉も淡黄土色で傷口は褐色に変色。
2001年9月に信州開田高原で撮影。
つい最近までなんだかわからなかったが、ヒダハタケだとわかった。
カサの色と質感、周辺部はよく見ると細かい毛が生えているのが見えた。
さらにヒダの変色。ひっくりかえしたやつはさわった部分が変色している。
「任意的外生菌根菌」という意味がよくわからないが、腐生菌のように木に出る一方で、菌根菌ともなって地面から出るということか。なんでも菌根菌研究のモデルになるという。
上の写真は地面から発生しているが、下の写真では木から出ている。多少古いようで、ヒダが褐色になっている。
食後1~2時間で胃腸系とともに神経系の中毒を起こし、ひどい場合は溶血作用により多臓器不全で死に至ることがあるという毒きのこ。

松の木の根際から発生しているもの。

その裏側。ヒダが褐色になっている。