

スミレウロコタケ(菫鱗茸) Dendrocorticium roseocarneum
担子菌門ハラタケ亜門ハラタケ綱コウヤクタケ目コウヤクタケ科デンドロコルティキウム属
dendrocorticium デンドロコルティキウム(「dendron」(樹木)+「corticium」(コウヤクタケ属))
roseocarneum ロセオカルネウム(「roseo」(ばら色の)+「carneum」(肉質の、肉色の))
背着生~半背着生で、紫色のべったりしたものが枯れ木に張り付いているようなきのこ。
広葉樹の枯れ木表面に発生する。
あるかどうかもわからないようなカサ表面は灰白色で短毛に覆われる。
子実層面は平滑、淡紅紫色~紫色。
その色からわりと目立ちやすいが、ふつうはきのこに見えない。
こういう枯れ木表面につく平面状のきのこは「コウヤクタケ」の仲間に多く、まさに「膏薬」のようでもある。
以前の書籍(原色日本新菌類図鑑)では属名が「Laeticorticium」となっていたが、最近の書籍(フィールドブックスきのこ改訂版)では上記のようになっている。前述の属名は日本語では「ウスベニコウヤクタケ属」だが、属名が変わってからもそのままなのか、所属が変わったのか、手持ちの資料ではわからない。そもそも載っていない本もあるからかなりマイナーなほうのきのこなのだろう。
2012年6月5日追加
「増補改訂新版日本のきのこ」では属名が「Corticium」となっている。