何らかの明瞭な形での精神分析的抑圧のあるところ、そこにはいかなる真正の幸福もありえない。
(語注： ・精神分析的抑圧＝怒りや不満などの悪感情を抑えつけたり、受けた心の傷やトラウマなどをケアしなかったり、欲が満たされなかったりして、心の奥底(無意識の領域など)にそれらが解消されず満たされずに溜(た)まっている状態にあること。 ・真正の＝真実で正しいさま。本物であるさま。)
［バートランド・ラッセル(イギリスの数学者・哲学者)の『幸福論』より。］
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現実をよく見ていくラッセル氏らしい指摘だと思う。
自身の怒り・嫌悪・欲求不満・ストレス・トラウマなどの悪感情や欲望をまじめにただ抑(おさ)えていくばかりでは、消えずに自己の内に溜(た)まるそれらが心身によくない結果をもたらしたり、何かのきっかけで暴言や仕返しとして暴発してしまい取り返しのつかないことが生じるケースもあり得る。
だから、その抑圧の事態をよく知り自覚し、もう抑えないということも含め、罪にならない何らかのやり方で、それらを発散させたり昇華させたり満足させたりスッキリさせたりして、解消・解決していくことが大切であろう。
[追記更新：23/04/23]
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