新医学アラカルト-番外編.黄砂アレルギー- | 血液の鉄人の医学と切手のサイト

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黄砂とは、東アジアの砂漠域(ゴビ砂漠、タクラマカン砂漠など)や黄土地帯から強風により吹き上げられた多量の砂じんが、上空の風によって運ばれ、浮遊しつつ降下する現象です

塵は数千キロメートルも移動し、日本、韓国、さらにはアメリカ西海岸まで到達することがあります。

気象庁によると、5月から5月にかけては黄砂を観測する日が最も多くなり、黄砂に付着した大気汚染物質などが影響するいわゆる“黄砂アレルギー”が増加しています。

黄砂の付着・吸引で黄砂に含まれる金属成分や付着した大気汚染物質・カビ・細菌によりアレルギー症状などを引き起こすのです。

黄砂は、以下のような様々な健康被害を引き起こす可能性があります。

黄砂の飛来と眼、鼻、皮膚などのアレルギー症状との関連があり、目のかゆみ・結膜炎・鼻水やくしゃみなどを引き起こすことがあると報告されています。

また、黄砂の濃度が高い日ほ どそれらの症状を発症する方が多くなるとの報告があり、黄砂の飛来があった日に皮膚症状を示す人は、金属アレルギ ーの傾向があるといわれています

黄砂が引き起こす問題点としては、


1.呼吸器の問題

黄砂は喘息発作を引き起こし、気管支炎や肺気腫などの他の呼吸器疾患のある人が呼吸しにくくなることがあります。

2.目の刺激

黄砂は目の痒み、赤み、充血を引き起こすことがあります。

3.皮膚の刺激

黄砂は乾燥、痒み、皮膚の炎症を引き起こすことがあります。

4.その他の健康問題

黄砂は心臓発作、脳卒中、その他の健康問題のリスクを高めることも関連付けられています。

【おまけの話】

黄砂とPM2.5は、発生源や成分も異なり大きさも、黄砂が直径4マイクロメートル程度であるのに対して、PM2.5は2.5マイクロメートル以下と、PM2.5の方がより小さいです。

それでは、黄砂の対策はどうすればよいのでしょうか?

黄砂の飛散が予測されている日などは、外出する場合は時間を短くし、帽子、マスク、表面がツルツルした素材など服装に注意する。

帰宅後はシャワーなどですぐに黄砂を洗い流し、洗濯は外干しを避けることが重要です。

 

 

切手は2000年モンゴル発行の「ゴビ砂漠の絶滅危惧種小型シート」で、ゴビ砂漠に住む絶滅危惧種が描かれています。

 

 



 

切手は2020年チャド発行の「コロナ感染防止小型シート」で、マスクを着けたミケランジェロのダビデ像・自由の女神像・ラシュモア山に刻まれたジョージ・ワシントン、トーマス・ジェファーソン、セオドア・ルーズベルト、エイブラハム・リンカーン(左から右)・ノートルダム大聖堂のキマイラが描かれています。