医学よもやま話-9.ヴォルテールの『カンディード、あるいは楽天主義説』- | 血液の鉄人の医学と切手のサイト

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ヴォルテール(1694~1778)は、自由思想家としての一面だけでなく、社会改革を訴えるなど、多岐にわたる思想・活動家で彼の思想は、フランス革命や近代思想の発展にも大きな影響を与えたとされています。

『カンディード、あるいは楽天主義説』は、1759年に発表されたフランスの啓蒙思想家ヴォルテールによるピカレスク小説です。

※ピカレスク小説とは、16~17世紀のスペインを中心に流行した小説の形式で、悪漢小説や悪者小説、ピカレスクロマンとも呼ばれています※

心優しく純朴な青年カンディードは、ある事件から楽園のような故郷を追放され、世界各地を転々としながら行く先々で戦乱や盗難、大地震など、度重なる苦難と災いに見舞われながら試練と冒険の旅を続け、彼の家庭教師であった楽天主義のパングロス博士が梅毒に侵され片目片耳を失っているのに再会します。

パングロス博士は、あらゆる困難と不幸を経験するにも関わらず「個々の不幸が多ければ多いほど、すべては善」という主張を崩しません。

ヴォルテールは、この作品の中で罪なき人々の命が理不尽に奪われる悲惨な現実をつきつけて、最善説の楽天主義を糾弾しています。

切手は1948年ハンガリー発行の「詩人と作家切手」の中の一枚で、彼の肖像と『マリアンヌとバスティーユ』が描かれています。

※マリアンヌは、フランスの共和国の象徴とされる女性像で、自由、平等、博愛の象徴として、フランスの国旗である青・白・赤の旗を持っています※

※バスティーユとは、フランス革命時に起こった事件であるバスティーユ襲撃の舞台となった、パリ市内にある要塞です※

 



切手は1949年フランス発行の「著名人切手」の中の一枚で、彼の肖像が描かれています。

 

 



 

切手は1971年ドバイ発行の「著名人切手」の中の一枚で、彼の肖像が描かれています。

 

 



切手は1994年モナコ発行の「ヴォルテール生誕200年記念切手」で、彼の肖像が描かれています。