不思議に思う話-1.カタツムリはなぜ綺麗- | 血液の鉄人の医学と切手のサイト

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ジメジメと湿った環境で暮らすカタツムリの殻には泥やゴミなどが付き薄汚れても不思議はありませんが、実際どのカタツムリを見ても薄汚れたカタツムリにお目にかかることはまずありません。

カタツムリの殻はなぜいつも綺麗なのでしょうか?

カタツムリの殻には、ふだんから極めて汚れにくいメカニズムが備わっていることが、研究から明らかになっています。

カタツムリの殻の表面は、約0.5㎜間隔で並ぶ成長線などの小さな溝と約0.01㎜間隔のしわ模様が無数に形成されていて、極めて微細な溝が殻の表面に縦横無尽に走っています。
この溝には空気中から集められた水分が常に保水されていて、殻の表面は非常に薄い水の膜で覆われた状態なのです。

そのような状態の殻に汚れの元になる物質が付いた時,汚れは殻に直接くっつくのではなく、水膜の上に乗っかります。

そこにさらに水が加わると,汚れの下に水が入り込み、殻から汚れが完全に浮き上がり、水の流(運動)によって簡単に汚れは流れ落ちてしまいます。

そのため汚れが殻にこびりつくことはないわけです。

しかも溝が雨どいの役目も果たし、水の膜に浮かんだ汚れは少しの雨でも自然に流れ落ちてしまいます。

このカタツムリの殻の汚れ防止機能は、汚れがつきにくく落ちやすい家の外壁材など、人間の暮らしにも応用されています。

一昔前までは梅雨時期にはアジサイの上を多くのカタツムリが這い回っていましたが、最近ではとんとその姿を見かけなくなりました。

切手は2015年日本発行の「童画のノスタルジーシリーズ 第1集小型シート」中の1枚で、雨の中レインヒートを着た女の子がカタツムリを見つめる光景が描かれています。

 

 



 

切手は1997年北朝鮮発行の「アジアのカタツムリ小型シート」で、カタツムリとともにカタツムリの体の模式図が描かれています。