今月は在京時代の公演数まではいかないもののそれなりの数、9/7九響ブラ4 → 9/11ウィーン放響ベト3 → 9/16團十郎白猿襲名披露公演 → 9/17大フィルチャイ4と月半ばまできました
大フィルが終わると9/20九響ベト7 → 今月のメインLSOのマラ1と後2公演のみ・・・寂しい
まずはいつもの腹ごしらえ~福岡市内の店舗勤務時代はよくお世話になりましたが、東京へ戻ることになりかなり永くご無沙汰だった名島亭へ
博多ディトス内~博多めん街道店
注文して(替え玉マスト)着席
久留米ラーメン必殺呼び戻しスープ
博多駅からアクロス福岡へ
ホール到着
2024年9月17日
アクロス福岡シンフォニーホール
大阪フィルハーモニー交響楽団
福岡公演2024
Panasonicコミュニティコンサート
Cond:沼尻竜典 Pf:高木竜馬
【第1部】
交響詩《フィンランディア》Op.26
(J.シベリウス)
ピアノ協奏曲イ短調 Op.16
(E.グリーク)
第1楽章 Allegro molto moderato
第2楽章 Adagio
第3楽章 Allegro moderato molto e marcato
【ソリストアンコール】
子供の情景より「トロイメライ」(R.シューマン)
【第2部】
交響曲第4番ヘ短調 Op.36
(P.I.チャイコフスキー)
第1楽章 Andante sostenuto - Moderato con anima - Moderato assai, quasi Andante - Allegro vivo
第2楽章 Andantino in modo di canzona - Più mosso
第3楽章 Scherzo: Pizzicato ostinato. Allegro - Meno mosso
第4楽章 Finale: Allegro con fuoco
【オケアンコール】
バレエ組曲「くるみ割り人形」より "行進曲"
(P.I.チャイコフスキー)
昨年は2回拝聴
冠コンサートもいろいろありますが毎回パナソニックさん~社員さんがオペレーションしている様子で、素人さんではなかなか細かいところまではご存じなかったような・・・・
見かけでの判断は禁物ですが、こういう系の演奏会には正直な方もチラホラいるなか、招待なのか先生の推奨なのかは判りませんが中高生の団体さんを見かけたのはGood
フィンランディア配置(自席2F最前列中央から)
フィンランディア序奏A
まず第1曲目はシベのフィンランディア~皆さんご存じのとおり、ロシア帝政の支配下にあったフィンランド大公国からの独立闘争にからんだ、フィンランドへの愛国賛歌がベースとなっています
嬰ヘ短調の重苦しいコード進行からスタート~Tb・Tuba・CBから木管→弦部へとリレーされて三部形式の序奏A部分が終わると、Allegro moderatoの序奏Bから圧政に対する闘争が現れてきます
フィンランディア序奏B
序奏部が終わると快活な展開Aとなりますが、この曲の秀逸な部分はなんと言っても中間部Bの《フィンランド賛歌》に尽きるでしょう
このメロディの何と美しいことか、そしてこれに合唱が付かないのが残念至極合唱の有無でこの曲は何倍もの価値が違ってきます~そしてまたAに戻り雄大な終結部で幕を閉じます
大フィルの演奏は悪くはないものの、一番の聴かせどころのフィンランド賛歌の木管からメロディを引き継いで切々と唱う、弦部がもっと祈りにも似た旋律に深みが欲しかったかな
フィンランド賛歌
終結部Tutti
高木竜馬さん
今回のコンツェルトはグリークの名曲耳タコの部類に入るものの、曲の価値が落ちるものではないですね
これもだれもが聴いたことがある有名なフレーズから始まります
グリークPf協冒頭
高木さんの入りは力感がありましたが、ベタな自分の勝手なイメージとして、氷河から巨大な氷塊が真っ青なフィヨルドへ崩落するような凍てつく北欧の風景を連想させて欲しい~無茶ぶりですが
このPfソロを受けて木管群が素朴な第1主題を提示しますが、単純なだけにTuttiの歌わせ方が難しく、ここまででキャッチできれば後は弦部の第2主題へと流れは繋がっていきます
PfソロのAnimatoからの早いパッセージは特段問題はないのですが、やや堅くもう少し軽快さが欲しいところでした
逆に第1楽章のカデンツァはやや暗めのトーンで力強くよく弾き込んでいました
ピアノ譜
8分の3拍子で書かれた第2楽章アダージョは、ゆったりしたテンポのなか先行した弦部を引き取ってPfソロが登場、夢見るようなどこか懐かしいパッセージへと発展させます
第2楽章ピアノ譜
アタッカで第3楽章がスタートすると華やかな楽想が展開されます~この前でいえばかてぃんと比して圧倒的なテクニックは感じませんが、よく表現しようという気持ちは伝わってきました
第3楽章はFlが提示する第2主題が発展、終結部へと独奏Pfとオケが折り重なり壮大なクライマックスを形成してフィニッシュ
まずは高木くんは合格点というところでしたが、もう少しタッチの違いでニュアンスを出して欲しかったかな
第3楽章主題(ピアノ譜)
ソリストカーテンコール
沼尻さん
印象深いチャイ4はコチラ
チャイコの4番をどうアプローチするかというのは、奇をてらう訳にもいかずクルレンツィスのの真似もできないわけで、オーソドックスが一番なんでしょうがそれでは印象が薄い
そしてこの曲はなんと言っても冒頭のファンファーレ「運命は戸をたたく」でしょうこのモティーフが透徹し繰り返されることで、場面展開や劇的効果を生み出しています
そして個人的にはカラヤンの理想を具現化したBPOとの演奏と別撮りした映像シリーズが、特にチャイコ4~6を聴くと、すり込まれた音と絵が脳裏によみがえります洗脳
運命のファンファーレ
最初のHrにしろ7小節目からのTpにしろ、頭のアタックやその後の三連符のキレとボリュームある響きを、ビシッと決めきれるかどうか(外国オケ特にゲルギエフの指揮の場合満足度MAX)
この序奏が終わるとソナタ形式での展開となるが、弦部による暗鬱な第1主題が提示されます
第1楽章第1主題
チャイコの交響曲は暗いがメロディアスで美しいのですが、やはり綺麗だけで終わらずチャイコフスキーの裏に潜む狂気の部分がチラチラ垣間見えるような弦部がうねる演奏が好きですね
またまた長くなってきたので、私的チャイコ論は店仕舞いするとして、第3楽章のピィツィカートも楽譜に忠実だが普通かな~アンサンブルは合ってはいるものの一糸乱れぬとはいかず
最終楽章はそれなりのスピード感はでていましたが、想定内でちゃんと演奏すれば盛り上るのは曲の力があればこそ
終演
それなりに最後は楽しめましたが、やはり地方巡業の範疇の仕上がりですか~本拠地での○○記念の定期演奏会(小泉音楽監督の九響最後の定演とかね)のようにはいかないのは、やはり無い物ねだりでしょう
人間はそういつも気合い度MAXでは死んでしましますからねwwこれからもチャーリーさんの名演を求める音楽の旅は続きます大フィルさんまた来年~お疲れ様でした
沼尻竜典マエストロ指揮 大阪フィルハーモニー交響楽団の皆様とのグリーグ@アクロス福岡
— 髙木 竜馬 (@RyomaTakagi) September 17, 2024
終演しました!㊗️完売御礼!!😆
マエストロの指揮とオケの皆様に支えていただき、とても想い出深い公演となりました!
そして大好きな福岡での念願初公演!!
嬉しかったです!また戻ってこられますように☺️ pic.twitter.com/GcTCnl3GI9
毎年恒例となったアクロス福岡シンフォニーホールでの福岡公演!今年は指揮に沼尻竜典さん、ソリストに髙木竜馬さんをお迎えし、フィンランディア、グリーグのピアノ協奏曲、チャイコフスキーの交響曲第4番をお届けしました🎶
— 大阪フィルハーモニー交響楽団 (@Osaka_phil) September 17, 2024
ご来場の皆様、主催のパナソニック様、まことにありがとうございました✨ pic.twitter.com/fwlr9QpC1C
次はコチラ