以前コロナ禍で中止となったプロ をやっと聴くことができました
ぼやいてもしょうがないものの、在京中はシエナやTKWOはもちろんタッドウィンドや各音大ウィンド・各関東有力団体と、吹奏楽を聴く機会はオケと同様に「求めよ!さらば与えられん。」でした
メイさんという世界のビックネームの自作自演は初めてで、過去には神様リードさんや交響曲が素晴らしいバーンズさんの同様のコンサートも参上する機会に恵まれましたが、アメリカのウィンドアンサンブル系ではないヨーロピアンブラス系を聴けることはありがたいことです
到着
2024年5月18日
アクロス福岡シンフォニーホール
九州管楽合奏団
創立20周年記念演奏会
Cond:ヨハン・デ・メイ
Vc:伊藤悠貴 Harp:中村愛
【第1部】オール・ヨハン・デ・メイプロ
チェロとウィンドオーケストラのための
《エレジー&スケルツォ》
~ラフマニノフへのオマージュ
チェロとウィンドオーケストラのための《カサノヴァ》
Ⅰ.プロローグ メッサー・グランデのテーマ
Ⅱ.カサノヴァ自らを語る(カデンツァ)
Ⅲ.宮廷生活
Ⅳ.カサノヴァの逮捕
Ⅴ.幻想
Ⅵ.鉛の監獄からの脱出
Ⅶ.M.MとC.C
Ⅷ.フィナーレとストレット(愛の勝利)
チェロ・ハープとウィンドオーケストラのための《月の光》
「ベルガマスク組曲」より
(C.ドビュッシー編編ヨハン・デ・メイ)
【第2部】
アメリカン・プレリュード
交響曲第2番《ビック・アップル》
~ニューヨーク・シンフォニー
第1楽章:スカイライン Allegro assai
タイムズ・スクウェア・カデンツァ Interlude
第2楽章:ゴーサム Largamente
すらり長身
前半ステージ配置(自席から)
前半はこの前の九響と同じくVcと管楽器のための曲ですが、グルダと違いHarpやウィンドアンサンブルとの共演ながらオーソドックスなスタイル
Vcの伊藤さんは2010年ブラームス国際コンクール第1位ですが、かれこれ20年ほどラフマニノフのVc作品を研究、CDも考察本も出しているとは知りませんでした
ヨハンさんとも永年の交流があり、1曲目がまさに伊藤さんからの委嘱でラフマのオマージュ作品として、いろいろなモチーフが引用されて散りばめられています
2曲目は主人公カサノヴァをVcで表現され、その自伝に基づいて展開される一種の標題音楽もしくはオペラ的な作風で、内容で言えば前半のなかではこの曲がメインかな
3曲目の「月の光」は美しくも儚いが、まあやっぱりピアノでやるのがいいですね
伊藤さん&デ・メイさん
Harp中村さん
後半ステージ配置
今回はいつものように楽曲を解説してもクラシック界ではマイナーゾーンで伝わらないでしょうから簡単な感想だけにしておきます
後半はウォームアップ代わりに小品を軽く演奏して、いよいよメインのビックアップル
ヨハンさんといえば日本でも人気作品となった交響曲第1番「指輪物語」に続く交響曲第2番
英国だけでなくヨーロッパ全般としてブラスバンド(日本語では金管バンド)が盛んであり名手も多いのですが、コラール風の曲想展開が重層的に美しくカッコいい
念のため触れておきますが第2番は当初の構想では3楽章形式で、第2楽章は緩徐楽章の予定でしたが沸騰するNYには似合わないと、タイムズ・スクウェア・カデンツァとしてNYの雑踏を録音して流すというアイデアになったのですね
まあともかく久しぶりのフル編成でプロバンドの演奏を聴くのはメッチャ楽しい
アンコール
アンコールもショスタコではあるもののヨハンさんコッソリと、祝典序曲や他のフレーズを数小節忍ばせてこれまた楽しい編曲で〆ましたみなさんお疲れ様~ありがとうです
終演
次回は家人とCateen