大言壮語：たぶんあの国は人の心を失ったのだろう。

昨日のネットのニュースで、４歳の幼女を射殺した某国の軍隊の記事が載っていた。

この国、敢えて詳細は伏せるが、第二次大戦中にその国を構成する民族がナチスドイツによって何百万人も虐殺された国である。

どう考えればいい。
どう理解すればいい。

もう、一般市民として考えつけることは、このくらい。

・犠牲となった人たちの家族や親戚たちが作り上げたこの国は、もうその悲しみやつらさを自分のものにしていないということ。
・虐殺から生き残った人たちが作った国は、自らが虐殺者となって、恥じ入らない国になったということ。

たぶん、４歳の幼女を射殺した兵士は、何の疑問も後悔も悔恨も感じることはない。
きっと誇らしさも感じることもないだろう。
ただ、日常の坦々とした生活の一環の中で、自分の銃を撃ったのではないか。

彼らの行為は、１９４４年某月のナチスドイツの強制収容所の看守たちの行動と、全く差異はないはずである。
単に日常の中での殺害行為だったのではなかろうか。

戦後、ドイツは、戦時中にナチスドイツが行った犯罪行為の時効は撤廃したという。

ある写真を思い出した。
手をあげて歩くユダヤ人の母と４歳くらいの少年の写真である。
この背後には、機関銃を構えているドイツ兵の姿が映っている。
たしか、この人物は、東ドイツと西ドイツの両方で裁かれたと聞いたことがある（記憶モード）。

たぶん、現在、４歳の幼女を射殺したこの国の兵士は、少なくとも、自国の警察に追われることもなく、退役して日常生活を送るのだろう。

きっと１９４８年に国を作り、１９６０年に自分の家族や友人たちを虐殺したナチスの高官を逮捕しこの国唯一の死刑判決を下したかの国は、今のかの国とは全く別の国になっているということが理解できた。

少なくとも、スローガンが違うだけで、ナチスドイツとそれほど変わらないことをする国家となったということか。

禁じ手の一言である。
アンネ・フランクが、このことを聞いたら、どちらに心を寄せるだろうか。

この国の人たちに聞いてみたいのである。