天国の書（第2巻）より　ルイーザはイエスを癒す。

神のはしため　ルイザ・ピッカレータ

神のみ旨の小さな娘　

第2巻より　

1899年4月7日

ルイーザはイエスを癒す。イエスは彼女に告げる「私はあなたを私の喜びにしたいのです。」

同じ状態が続いていますが、今朝は特に苦しいもので、イエスが来てくださるという希望をほとんど失っていました。おお、どれほど涙を流したことでしょう！　まさに死の寸前でしたが、イエスはまだ来られません。ああ、神よ、どうしたらいの？　私の心臓は激しく痛み、絶え間なく鼓動していましたが、あまりにも激しかったので死ぬほどの痛みを感じていました。私は心の中でイエスに言いました。

「良きイエスよ、あなたは私の中のいのちが失われかけているのがわからないのでしょうか？　せめて教えてください。あなたなしではいられません。私はどうやって生きていけばよいのでしょうか？　私は多くの恵みに感謝していませんが、それでも私はあなたを愛しています。私の恩知らずを償うためにあなたの不在という最も苦い痛みをあなたに捧げます。けれどもお出で下さい。待たせないでイエスよ。あなたはとても良い人ですから、これ以上私を待たせずお出で下さい。　ああ、私を憐れんでくださらないなんて、愛がどれほど残酷な暴君であるのか、あなたご自身がご存じなのではありませんか？」

私がこのような状態でとても悲しんでいると、イエスがお出でになり憐れみを込めて私にこう言いました。

「もう泣かないで、私のもとに来なさい。」

一瞬にして私は彼と共に自分の外にいることに気づき主を見つめましたが、再び主を失うかもしれないという恐怖で目から涙があふれ出しました。イエスは続けられました。

「もう泣かないで。私がどのように苦しんでいるかを見なさい。私の頭を見なさい。棘が深く突き刺さっていて外側には見えません。私の体をどれだけの傷と血が覆っているか分かりますか？　私に近づき、私を癒しておくれ。」

イエスの苦しみに専念することで私は自分の苦悩を少し忘れ、イエスの頭から始めました。おお、棘が神の肉体に食い込み、引き抜くことが出来ないのを見るのは、どんなに辛いことだったでしょう。　私がそうしている間、イエスは嘆き悲しまれていました。主がお受けになった痛みはとても大きかったからです。いばらの冠を外したあと、すべてが壊れてしまったので、もう一度組立て、それを私の頭に置きました。イエスのために苦しむことがイエスに与えることの出来る最大の喜びであることを知っていたからです。　それからイエスは、彼の一つ一つの傷に接吻することを望まれ、そのいくつかでは私に血を吸うように願われました。私は無言のうちに主の望まれることをすべて行なおうとしていましたが、至聖なる処女がお出でになり私にこう言いました。

「イエスがあなたをどうしたいのか尋ねてごらんなさい。」

私にそんな勇気はありませんでしたが、お母様がそうするよう勧めてくれたので、お母様を満足させるために、私はイエスの耳に唇を近づけ、小声でイエスに言いました。

「あなたは私をどうしたいのですか？」

主は答えられました。

「私はあなたを私の喜びにしたいのです。」

そしてその言葉を口にした瞬間、主は姿を消し、私は自分の中にいる自分に気が付きました。