歌舞伎座「吉例顔見世大歌舞伎」『松浦の太鼓』 | Blog ばったもんのめっけもん

鳳凰丸の紋が染め抜かれた櫓が掲げられる、歌舞伎座「吉例顔見世大歌舞伎」。

 

 
 

松浦の太鼓

昨年に白鷗さんが吉右衛門さん追善として初役を勤められた『松浦の太鼓』を観たのが記憶に新しいので、当り前だけど「こうも違うんだ!」というのがまず一番の面白み。ポスターからして、いい意味で、同じ物語の御殿様と思えない

仁左衛門さま演じる松浦の御殿様、喜怒哀楽の豊かさがありつつ、のびやかさと品位と美しさと愛嬌。チャーミングが加速する「バカッ!バカバカバカッ!」はスムース機能でアラームにしたい。最終場の、出陣のいでたちは、お馬さんまで「この御殿様にして・・」と思える動き。「飛び出せ殿様!!!」ってかんじの高揚感!

 

人物ひとりひとりの表情や動きが場を作っている、素敵な演目。