Blog ばったもんのめっけもん

村川透監督の故郷 山形村山。

「恩返し」「好きなことをする・豊かになる場を創りたい」と尽力して創られたのが、アクトザールM.という文化拠点。
監督とアクトを構想~設立~現在まで支えてらっしゃる皆さん。

10周年記念感謝の集い」からちょうど一年。
生まれも育ちも根の張った鎌倉民(私)にとっては、第二の故郷。

今回も「おかえりなさい」と迎えていただき、ありがとうございました。

玄関の御花も毎回「おかえりなさい」言ってくれる。

 

設備ひとつひとつがこの11年間に整えられていったもの。

この空間で、愛あるみんなが一緒に、映画観たりコンサートしたり歌ったりイベント創ったり。凄いことだし素敵なこと。

文化拠点が人の人生を豊かにする。これからも永く永く。
これから一気に寒い季節が訪れそうですが、皆さまどうかご自愛いただきあたたかな時間を過ごされてください。

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◆毎月第2土曜は映画観賞会!
村川監督作品以外を上映することが多いなか、今回は「まだまだ知られてない、村川透監督”テレビドラマ”作品」。『蘇る金狼』『最も危険な遊戯』は上映されたり知名度も高い。テレビドラマは『あぶない刑事』などは知られてるけど、そのほかにもめちゃめちゃ沢山ある!!!燦然と輝く村川透アーカイブを参照しつつ、放映45分+解説45分という贅沢。

昭和のテレビドラマは当時、たった一度放送のためにすべてを尽くして創られた作品。それを45年越しで、素晴らしい環境で、愛ある皆様と一緒に観る。監督は、「一回放映して終わりと思ってたテレビ作品を、45年経て皆さんと大画面大音響で観られて心血注いで作ってきてよかった」と涙してらした。
芸術・娯楽は、本当に人生を豊かにしてくださる。

 



【1】『大追跡』第14話「大逆転」 
・刑事ドラマ史上、突出した設定
・舞台は横濱。所轄に限定されない「遊撃捜査班」という、落伍者や不良の寄せ集め。刑事部屋が地下にあるのは、もともと物置だったから
・長谷直美さんが電話する所作、素行不良ぶりが出てて良き
・恭兵さんのテレビドラマ初レギュラー 
・『大都会』の後番組なので、ガンアクション秀逸
・今回は、厳かなアクションの回
・冒頭での演芸場呼び込みは、「(この作品が始まるのを)寄ってらっしゃい観てらっしゃい」というメタファー? 開幕からワクワク
・大野雄二音楽。『最も危険な遊戯』『ルパン三世第2シリーズ』からの引用も
・取り調べのシーンは、後年の『白昼の死角』に通じるものがある
・実は東宝作品
・「チンピラ・ブギ」と「大逆転」は、村川監督作品のなかでも”奇跡の2本撮り”BY柏原先生
・撮影所のシーンで流れるアナウンスが・・(笑)

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【2】『探偵物語』第16話「裏切りの遊戯」
・村川監督×仙元さん3本撮りのうちの一本
・やばい楽しい
・お遊びいっぱいで笑い過ぎて。さすが、村川監督と優作さんの間柄と唸る。ちなみに、御二人とも同じタイミングで、現場で脚を骨折している。
・なんの説明もなく、杖使ってる工藤ちゃん・・(説明が無いのも面白い、なんでだよ!!!w)
・ストーリーなんなんだっけ・・ってなるくらい、それで成立しちゃう名作
・ジョー山中さんによる『人間の証明』セルフパロディ
・ベスパかわいいベスパ

【3】『大激闘マッドポリス'80』第7話「地下銀行の襲撃」
設定はOPで説明されるけど、なにしろ速すぎて
・全国の反社がジャパンマフィアというひとつの組織になった近未来。警察側もマッドポリスとして編成される
・刑事ドラマが乱立して限界が来ていた時代に、あらゆる設定を可能にした「警察庁」
・こう見えても公務員

【4】『西部警察』第42話「ピエロの名演」
・苅谷さんとのご縁は『トラ・トラ・トラ!』から
・泣かせるアクション
・店員や警官、ちょっとした役の方まで面白い
・「監督とは、俳優さんがやりやすいように気持ちをぶち込む仕事」

 


 

松山千春コンサート・ツアー2025春『君の明日』 福岡サンパレスホール【9】はこちら

 

 

福岡 大濠公園。鏡面にもうひとつの世界。

 

◆第二部つづき

 

STVラジオのプロデューサー竹田さんとの出会いが、1975年。
松山千春のデビューが1977年1月。
それまでの約一年間、「俺がまだ20の頃に”STVラジオで毎週2曲創って歌ってみないか”と。足寄から札幌へ毎週毎週出てきて」。
デビュー前の鍛錬、地元での知名度アップが、デビュー後に大きく芽吹く。

波に乗ってデビューコンサート初日が、同年8月8日。
そして8月27日。

「8月27日、函館でコンサートの日でした。前の日の夜に、竹田さんと俺は電話をしました。竹田さんはそのあと、ニッポン放送のかたがたと打ち合わせをしていて。オールナイトニッポン二部。そのとき、”千春は北海道を離れない”という前提にしてくれてた。そして、その晩、竹田さんは息を引き取りました」



話し終えた千春がバンドメンバーに振り返って、「お前ら、いいか?」と。
この話の流れで曲変更の打診だ・・。

竹田さんと俺との、出逢いの曲です。忘れることができない。・・と言いつつ、歌詞カードが必要で情けないなぁ」
 

袖から速達で、歌詞カードが届けられる!!袖には用意されてるんだ!!!?
さらにencoreでは、
”喋り続けるフォークシンガーの喋りを邪魔しないようにジャケットを脱がせる”
”去り際に歌詞カードを捲って次の曲にしていく”(ってしておかないと、曲と歌詞が違っちゃうから)
のも間合いと手際すごいなと。。 そういえば今回、暗転やちょっとした転換もあって、幕袖でのペンライト合図も一瞬見えたことを思い出した。端々にまでプロの仕事がいきわたっている。。

 

 

旅立ち

2部ラストのバージョンって初めて観たんだけども・・しかも即興・・?と思われ。。まるでアトラクションかなジェットコースターなのかなみたいな展開になっても、バンドメンバーもスタッフの皆さんも「ほいきた」と適応する凄さも堪能した夜だった。。
MCでも「個人個人がすごい力を持ってるのに、みんなが俺を盛り立ててくれてる」と仰っていた千春。




8月27日。歌手松山千春を発掘した、STVのディレクター竹田さんのご命日(1977年享年36)。1975年オーディションに落選した千春を、直接拾い上げた。それから2年弱。デビューからたった7か月で、竹田さんが急逝。コンサート衣装は竹田さんの助言で、白と黒の2種類を作っていた。まさか、黒を竹田さんの喪に服すかたちで着ることになるなんて。50年近く経った今も、竹田さんの話をする千春は涙声になる。亡くなられる前日に竹田さんが決めてくれた仕事が、オールナイトニッポン2部。「どんな仕事をしようと、北海道を離れたくないという千春の意志を尊重したい」と、札幌からの最終便で行って朝一番の便で帰るという異例の体制で実現。いまじゃ2拠点もありうるけど、当時地方拠点というのは前代未聞。
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竹田さんとの出逢いになった『旅立ち』。竹田さんがそれをデビュー曲に決めたこと。それによってデビューが一年後ろになったこと(卒業の別れを歌ってるので発売時期が1月である必要があった)。その一年間で千春が大きく成長して、北海道でのラジオとコンサートで地元ファンがついたこと。いざデビューした途端に竹田さんが旅立ってしまったこと、それが千春の旅立ちになったこと。すべての始まり。 
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そして、2025年秋、千春はまた旅に出る。

松山千春コンサート・ツアー2025春『君の明日』 福岡サンパレスホール【8】はこちら

 

 

福岡市美術館。日常に在るカフェで、目線をふっと変えたときに在る非日常。

 

千春も旅先でおさんぽされてるけど、観光というよりも、人が歩いてるかを観ている気がする。
その土地の人や街が元気かどうかを知りたいのかな。。

 

 

◆第二部つづき

「松山家は5人家族でした。本当に貧乏で。母さんは土方仕事してて帰ってこない。金にならない新聞をつくってる父さんを支えてた」
「姉ちゃんは女だし弟は小さかったから、俺は小4からなんでもやった。卵売り、鉛筆売り」
「金がないから大学進学はできない。高校卒業して、北見でバーテンをやってました。自分より年上のホステスに指示を出す。地下からビールを何箱も出す。洗い物をする」
「プロのフォークシンガーになるとは思ってませんでした。でも、歌い続けるんだろうな、とは漠然と思ってました。枕の横にはギターを置いて」
    

「オーディションには落ちたんだけど、STVラジオの竹田さんに声をかけてもらった。ラジオで一週間に2曲ずつ発表して。一年経って、レコード出そうって言ってくれた。レコード出すって言ったって大変なことだから。竹田さんは”退職金を前借してでも”って、上に頼み込んで」
1977年、昭和52年1月25日。松山千春、『旅立ち』という曲でデビューします。8月8日、厚生年金会館でデビューコンサート
「8月27日、函館でコンサートの日でした。前の日の夜に、竹田さんと俺は電話をしました。竹田さんはそのあと、ニッポン放送のかたがたと打ち合わせをしていました。オールナイトニッポン二部。そのとき、”千春は北海道を離れない”という前提にしてくれてた。そして、その晩、竹田さんは息を引き取りました」

「それ以降、たくさんのかたにお世話になってきましたが、「自分を指導してくれる人」には出逢っていません。みなさんが、松山千春を指導してください。松山千春らしく、俺らしく歌えるように、応援してください。力の限り、頑張ります

かたすみで
誰も取り残さない、ひとりぼっちにしない歌。
今回、歌詞を表示する背景ボードはなかったけど、そのぶん、話の内容と歌とが繋がるように、特に言葉を選んでらっしゃるように思えた。


『かたすみで』はこれまでオーラスで聴いてたので、違うおわりかたにハッとする。
しかい、ハッとするのは(ハッとするどころではなかったのは)このあとだった。。
 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

松山千春コンサート・ツアー2025春『君の明日』 福岡サンパレス ホテル&ホール【7】はこちら

 

 

福岡、並びの絵面つよつよだった

 

これまで開襟シャツも多かったけど、冠動脈バイパス手術を経た今回は、第一部の衣装はハイカラーでありつつ、胸元は控えめで。第二部で丸襟首スタイルになったら、ネックレスが見えていた。そういうとこだよ!!(好き)

 

◆第二部つづき

2025年6月は、米高騰に伴う備蓄米放出が決定されたころ。
「米騒動、緊急事態としての対処だったけど、これからどうなっていくのか。米、そして米の値段。適正価格というのをどうやって出していくのかだな」「北海道は、旭川とか米どころなんです。足寄町は寒すぎて、米は一粒も穫れません。だから、ジャガイモとかビーツ。畑や酪農がメイン」「米農家のかたがたのこと考えて。でも、考えすぎてもいけない。補助金、適正価格。ひとりひとり考えてほしい」

「あとはトランプ関税。あのバカ、あのバカはバカで、アメリカの貿易赤字をなんとかしようとしてるんだな。関税分は輸入する側に入ります。だから、黒字になる。でも、世界経済として成り立たなくなる」「トランプ、プーチン、習近平だとかよりは、日本はマシかもしれませんね」「我々は、次の世代のための、立派な捨石にならなければならない」
 

捨石  

「だから私は歌い続ける どこで生きようと どこで死のうと」

聴き手は、千春から石を投げられる、水面なのかもしれない。自分にどんな波紋を起こすのか、どんな音を返すのか。
このコンサート後のラジオでは、千春はこう仰ってた。
「好き嫌い・考えの違いは、それはそれでいいんです。要は、自分の考えをしっかり持てるかどうか。だから俺はぶつけるんです。それで、私はこうだなー俺はこう思うってなってくれれば、コンサートは大成功です

(『捨石』、間奏のシルエットが格好良かった~~~!!)

 

「ゴールデンウィークに、娘の月菜が東京から北海道に帰ってきました。”もしも孫が生まれたら、ギターや歌のことを教えてやってほしい”。ああ、月菜が小さいころ俺は30代で、かまってやれなかった」「全国に女がいようと、”血が繋がってるのは、お前ひとり”と言ってます」


「・・・おい、メンバー」
「曲変更」

幕袖から歌詞カードが駆け足で運ばれてくる。本当に急遽なんだなと思う。(それでも袖に紙が用意されていたのはすごいけど)
走ってきたかたが、譜面台に新たな歌詞を載せるときに、歌い終わったものを除けたり、トーク用の原稿を捲ってたりして、瞬時のToDo判断がすごいなと想ったり。(encoreではさらに、千春のジャケットを瞬時に脱ぎ脱ぎさせる、というタスクも入る)
この展開に順応できるバンドメンバーとスタッフ陣に畏怖。。

 

生命
 

「あなたの父さん母さんは、あなたのことを最後まで見届けたい。でも、順番でいうと難しい。そう思うとやりきれない思いがあります。それが親です」
 

 

松山千春コンサート・ツアー2025春『君の明日』福岡サンパレス ホテル&ホール【6】はこちら

 

 

コンサート翌日の中洲周遊フェリー。船上ガイド&歌ってくれるお兄さんが、「2~3年前に千春さんにお会いした」と言っていた。 ”フェリーで千春さんの曲を歌っていたら、乗船していた千春さん知人のかたが引き合わせてくれた”とのこと。

福岡は、千春にとって第二の故郷ともいえる土地。若い人にも親しみのある「松山千春」なんだと感じられたのが嬉しい。
ちなみに今回歌ってくれたのは千春の歌ではなく、中島みゆきさんの『糸』。

「ホンモノを聴いてきたお客さんの前だと恐縮で」と ニコニコ

 



◆第二部つづき
メンバー紹介のコーナー

「エレキの山崎。福岡のイメージってある?」
「切ない思い出が・・」


「ピアノ中道。お前いろんなことができるのに、俺のバックだと不満じゃない?」
「楽しいし、やりがいがあります」
「・・・かわいいかわいいと思ってたけど。あとで電話番号
「はいあとで」(受けと躱しの絶妙な塩梅・・)


パーカッション春名は俺と同い年照れ
客席(ええええええええーーーーー)
「なに、えええええええって! 俺のほうが12月16日だから(若さ?と誕生日アピール)」

「ドラムは田中。御兄さんは札幌で介護士。栄二、おとといの大分(公演)はどうだった?」
「大分は最高でした」
「・・・何かあったんだな?」


「ベースは高野。俺と一緒にやって6年か。お前、いくつになったの?」
「32です」
「そっか。俺とあんまり変わらない!ニヤリ


「アコースティックギター古川。日本一のアコギです。3回結婚しました。一回めの女房って、今でも好きなの?」
別の引き出しに入ってます
「ふたりめは?」
「ふたりめは覚えがないです」
「今の3人め」
「3人めはインパクトですね」
「4人めはあるのか」


「夏目はなんでキーボード始めたの?」
「クラシックから始めたんですけどつまらなくて。ビートルズとか、ロックのキーボードに」
「”いろんな音を聴かせられるから、僕の部屋に来ない?”とか言うのか」


「メンバー、個人個人ですごい力をもってるのに、俺を盛り立ててくれてます。有難いよな」


ひさしぶりのコンサートで、よりいっそうメンバーとの掛け合いもノリノリな千春。この一言が印象的で。
バンドメンバー、ツアースタッフ、イベンター、各会場スタッフ、たくさんの関係者が、このツアーを支えてる。
もちろん千春があってこそのコンサートである。
その千春が、客席に向かっても「お客さんがいないとコンサートはできません」と言ってくれる。




 

松山千春コンサート・ツアー2025春『君の明日』 福岡サンパレス ホテル&ホール【5】はこちら 

 

今回のツアーでは背景の歌詞ボードが無く、ステージの印象がだいぶ変わって見えた。
ボードが無いかわりに、MCと歌とが、より一層つながっているようで。
福岡は「第二の故郷」と想えるほど所縁があるからか、東京公演よりいっそう身振り手振りが多くて。全身全霊で、伝えてくださっていた。

千春がラジオで仰っていた、「大事なのは、自分の考えをしっかり持てるかどうか。だから俺はぶつけるんです。それで皆がそれぞれ考えてくれれば、コンサートは大成功です」というメッセージ。

 

 

◆第一部つづき

第一部ラス2の
福岡の熱量というか、千春の身振り手振りが東京よりも多くて。『純』の間奏では、コブシを3回振ってた。

(他の公演でも振ってらしたろうけど。。)


歌い終わるなり
「こんなときに言うのもあれなんですけどね」
「一部が恋愛の歌、でした。言い忘れてました」

第一部ずっと舌好調につき、冒頭に伝えるべき構成のご説明がここで。

「休憩が10分あります。二部はフォークソングの数々です。”数々”なので、少なくても2曲は歌うと思います」

「70,80、90になろうと、いい女をみつけだすために全国を回っていこうと思います」
コンサートツアーの裏目的(表?)が公式に表明される。

「福岡は綺麗な子が多い」(拍手)
「”子”ですよ?」

「人を好きになる、愛する。その気持ちはみんな経験すべきだし、これからいくつになろうと大切にしてもらいたい」


愛した日々

 

◆第二部
 

季節の中で
幕開きアタマなので、初っ端が通常と異なる。歌ではなく前奏でスタート。
衣装は白を基調としていて、青いライトの中に浮かび上がる千春。


「博多辛子めんたいこひろしょう、亡くなった矢川ちゃん。福岡は、古い、みんな年上の友達がたくさんいました。生き残ってるのは上木ちゃん。”ふくや”の川原くんには、昔から世話になってます。この、福岡サンプラザホテル&ホールも管理してるんだから!」

「あと、アサヒ緑健 古賀良太(ラジオ番組のスポンサーでもある)!やつもわざわざ楽屋にきてくれました。手ぶらで照れ

 

 

松山千春コンサート・ツアー2025春『君の明日』 福岡サンパレス ホテル&ホール【4】はこちら 

 

コンサート会場である福岡サンパレスから徒歩2分。
目覚めに、昨夜の余韻を感じる窓辺。ホテルのラウンジには「重要行事」として書かれていて、この日は千春ファンの宿泊が多かったのかも。朝ごはん絶対食べる派なので、色どりが綺麗な和のしつらえに元気が出た。

 


◆第一部つづき

「健康のためには、食事と運動!コンサートも本当は歌いながら走ってできたらいいな♪
それは小田和正だな
「このコンサート始まる前にリハスタジオに居たら、あいつもツアーの前で隣に居たんだ。顔出したら、抱きついてきた!!」
「すごく心配してくれてな。”もう歌えるのか?動けるのか?”」
”お前が強く俺を抱いてるから動けない”

小田和正に抱かれる松山千春。。


「いろんな、たくさんの恋愛経験をして、今があります。すべて”よかった”と言える。巡り合えたこと自体がすごいんだから」
「俺も!数々の恋愛をしてきました。30で結婚し娘も生まれ」


「その後も恋愛を続け」


「ぜんぶ、女房にはバレてます」

「結婚していようと好きになる」
 
愛した日々  

 

この曲がもつ引力はやっぱりすごい、会場が呑み込まれる。
ただ、今回は第一部のラストではない。曲の〆かたが違う。CDのアレンジとも違う。

こんなに吞み込んどいて、もう一曲あるの・・・?と聴いてるこちらが狼狽えてしまうほどの圧巻。


純 -愛する者たちへ-
千春、レコ大とかも半ば辞退してるようなものだから(選考に際してレコード送ってくれと言われて「買ってくださいそれは」と返した件)、受賞歴でいうと「日本アカデミー賞 助演男優賞新人俳優賞極道戦争 武闘派」になるのすごいですよね。。
 


🎷Lupintic All Stars Produced by YUJI OHNO Dedicate to Hisatsugu Suzuki@ Billboard Live TOKYO  
昨年逝去されたメンバー 鈴木央紹さんへ捧げる一夜。央紹さんが帰ってきたかのような・・。「あ、このパートは・・」と思うと仲間の音が入ってくる、セッションの中にいらっしゃると感じるステージで。2月のお別れ会では、央紹さんのSAX音源を用いた演奏。今回はそのパターンと、央紹さんパートを他のかたが演奏する新編成となった曲も。
 

大野さんが絶大の信頼を置いてらした、央紹さん。プレイヤーとしてもバンマスとしても、不在によって存在の大きさを感じた。
と同時に、その不在をフォローする・今まで奏でられていたsaxの音を呼び寄せるかのようなメンバーの音や声に圧倒されたり。それができるプロフェッショナルたち・・!ありがとうございました。


私はステージ上手の最前席。和泉さん・松島さんを真横から拝見する位置。松島さんの奥に、央紹さんがいらっしゃるかのようにも見えて。正面じゃなくてこの席でよかったなって。市原さんのお手元を観るにも特等席!袖にいらっしゃる照明屋さんのお手元や卓も見えるという、貴重な機会でした。。
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◆ラヴ・スコール feat.稲泉りん 

 

BUONO!! BUONO!! (BUONISSIMO)』に続く2曲目で、央紹さんメインの曲?!とびっくり。峰不二子を音で表現するとこうなるという大正解が、この色っぽいサックスだった。SAX音なしの新編成を、アタマに持ってくる覚悟を感じた。宮川さんのオルガン・・!「新生」でもなく「再出発」でもなく、「居ないことの変化はとても大きいけど、続いていくよ」というメッセージでもあるようで。

Destiny Love feat.TIGER 
とってもとっても大好きな曲!!間奏のsax、果てしない旅に誘ってくれるような、このまま続いていってほしい調べだった。
この曲はTIGERさんのドラマチックな歌声を、松島さんのトランペットが高らかに支える。和泉さん、歌ってらした!!
※もともとこの曲がEDだった『ルパン暗殺指令』でルパンという作品は終る可能性があったので(おおすみ監督を担ぎ出すための話だったのかは謎・・柏原先生にいつか伺ってみたい気もする・・)、大野えりさんが歌うオリジナルも壮大なスケール  
 
A.T.M feat. 土井敏之 (from TBS RADIO Kakiiin)〜メンバー紹介  
Akasaka Talking MachineことTBS土井アナ。キレッキレのメンバー紹介では、「ルックスとサックスの鈴木央紹」も。やっぱりいらしてたんですね~ 

犬神家の一族-愛のバラード(トリオver.宮川純、上村信、市原康)
この曲のために、細身の上村さんがおっきいベースを抱えてフロアの階段を・・!コロナ自粛時代の「大野雄二代打トリオ」を思い出す。。映画の怖さを、おどろおどろしさではなく美しさでもって、哀しみをも表現した名曲。


銭形マーチ
三波春夫さん以来に復活した「御用だぞ"よ"♪」が好き過ぎるFujikochan's ver.   。ステージ袖の照明屋さんもノリノリでらした。楽しい

トルネイド
松島さんが「義理堅く頼りになる男」としてメインの曲であるのはそのままに、様々な変化があった。国際フォーラムでは省かれてたけど、はじまりは松島さんと宮川さんの決闘かな・・と思うくらい、御二人での掛け合いが西部劇。大野さん→宮川さんになった変化もあるし、これまで照明は赤が多かったけど、青で始まって。松島さんから央紹さんに気持ちよくバトンタッチしていたパートは、Fujikochan'sのコーラスでメロディーを・・!ドラム市原さんの手元がとてもよく見える席だったので、リズムパートの加速度感が視覚的にもわかって・・!

◆給水タイムがある
土井アナから「音楽界の古古米と古古古米」と評された、You&ExplosionBandオリジナルメンバーの大ベテラン、市原さんとミッチーさん。御二人は給水のほか、ジャケットも御脱ぎになった

ルパン三世・愛のテーマ feat.鈴木央紹 
央紹さんのsax音源をフューチャーしての一曲。ドラムの市原さんは、ヘッドフォンを。(見えなかったけど、ミッチーさんもかな?)。観客が思っているよりも、よっぽどテクニカルなことをされてるんだと思う。考えてみると、ボスの大野さん・バンマス央紹さんがステージにいらっしゃらない編成で成立してるってとんでもないことで。。私は和泉さん・松島さんを真横から観る席。saxが聴こえれば、松島さんの奥に央紹さんがいらっしゃるように思える。それだけじゃなくて、央紹さんパートのときに、松島さんは身体を少しそちらに向けてらしたんですよね。いつものように。


◆ルパン三世のテーマ2016


この曲にも、央紹さんの音色。和泉さんソロでのフロント合いの手は、トランペットとsax両方とも聴こえたような。。今回のセットリストは、央紹さんパートを他のかたが担った曲と央紹さん音源を使った曲と、2通り。
演奏としては、どちらもこのメンバーだからこそ成立するという凄さ。感情としては、どちらにも央紹さんが遺してくれたものが宿っていた。


◆encore サンバ・テンペラード
上村さんがベース・・ではなくパーカッション参加!
にこにことされながらリズムを刻んでらっしゃる姿が、ボーナスステージすぎる。市原さんの長丁場ソロ回し!
闘病休養から復帰された矢先が央紹さんお別れ会だったので、L6フルステージは久しぶり!! おかえりなさい!





◆メンバー
大野雄二 (Compose,Arrange and Produce)
〈Lupintic Six〉
市原康(ds)
ミッチー長岡(b)
松島啓之(tp)
鈴木央紹(Sax Sound Source)
和泉聡志(g)
宮川純(p,rhodes,org)
〈From Yuji Ohno Trio〉
上村信(b)
〈Fujikochans〉
佐々木久美(vo&cho)
TIGER(vo&cho)
稲泉りん(vo&cho)
佐々木詩織(vo&cho)
MC:土井敏之

◆セットリスト 1st stage
opening
BUONO!! BUONO!! (BUONISSIMO)
ラヴ・スコール feat.稲泉りん
Destiny Love feat.TIGER
A.T.M〜メンバー紹介
犬神家の一族・愛のバラード(宮川純、上村信、市原康でのトリオ)
銭形マーチ(Fujikochans ver)
トルネイド
ルパン三世・愛のテーマ
ルパン三世のテーマ2016
ending
encore

 

松山千春コンサート・ツアー2025春『君の明日』 福岡サンパレス ホテル&ホール【3】はこちら

 

そうそう(そうそう?)

福岡ではないのだけど・・・四国公演ではが歌われたと聞いて。 
歌詞にある、「君」と「僕」という「二人」。それを観てる「僕」。

僕を観てる僕が、現時点なのか未来なのかで印象が変わる。
今現在の僕であるなら、君と一緒の未来を想う明るいイメージで。
過去の二人を思い返す未来の僕ならば、船の汽笛にはっと消えてしまう想い出なのかもしれない。

自分が小学生のころはCDアルバムを買うお金が無かったので、レンタルショップで松山千春を借りてきては、歌詞カードを書写していた。その当時この不思議な時間軸を感じて記憶に遺ってるんだけども。ちなみに、”歌詞カード書き写し小学生でした”という話は、人生初めて、千春にラジオで読んでいただけたメールである。


 

◆第一部つづき

「今週は、大分・福岡の”九州シリーズ”。日曜に札幌で天気予報を観たときは、大雨だったんだ。だから、そーゆう恰好をしてきたんですよ私照れ。・・・なんなんだこの天気は🌞」

【実際には、弩快晴】

「雨の中みなさんに足をお運びいただくにあたってな、シンガーソングライターとしては滅多にやらない曲もメンバーと練習してきたわけだ

【拍手…!】

「実際にはこんないい天気になりましたけど。練習したので!聴いてやってください」


6月の雨 
セットリストで雨支度してくる千春、天才が過ぎる。
コンサートでは珍しい曲。生で初めて聴くことができた。歌い終わった後の演奏も光景も、とにかく美しかった。それこそ”思い出”になるような。。

 

千春の歌には、いろんな雨が降る。雨で恋愛をそして人生を表現する。「お前が居れば優しいはずの6月の雨」という歌詞で、説明ナシで二人の現在を伝えている。むずかしい言葉をつかわずに、これだけの情景と想いをのせられる千春の凄さ。


「恋愛には、”人”が出る」
「プーチンやネタニヤフは、本当の恋愛を知らないんだと思いますよ」
(政治の話はいつも突然)

「あいつらの耳元で、俺が恋愛の歌を歌ってやりたい。そのために鈴木宗男を・・・」
「・・ちょぉっと頼りないわな」
「宗男さんは、足寄高校の先輩です。俺はかぶってないんだけどな。俺の姉ちゃんが同じ時期に在学してた」
「あの顔で野球部です」


「俺はずっとバスケ。198・・・」
「なのは血糖値です。身長は170です」



 

松山千春コンサート・ツアー2025春『君の明日』 福岡サンパレス ホテル&ホール【2】はこちら  

 

 

サンパレスの裏手は博多港。
コンサート直前のそわそわとわくわくを潮風にのせる人たちがいっぱいいた。

 

 

◆第一部つづき


「客席、一番前と一番後ろ!どっちもよく取れたなぁ。どちらも同じお値段ですよ。ねぇ~」
「2階とか3階のほうがちょうどいいと思いますよ?一番前のやつらは”こんなになっちゃって・・凝視”とか思ってるんじゃないか」(思ってないよ!!)
「すまんねぇ、この頭で おいで僕のベッドに♪とかなぁ」

「去年の9月に、心臓の手術。冠動脈バイパス手術をしました。骨をとって心臓を取り出してちょこちょこっってやって戻すんだ。・・・俺は観てません。麻酔で寝てます」
「先生には、”松山さん、立派な骨をされてましたよ”って褒められた
「問題は心臓なのに、骨を褒められた」

ラジオリスナーからは、
「千春さんのくっつきかけた胸の骨が折れちゃうんじゃないかというほどの熱唱」
というメールがくるほど。とんでもない復活劇を成し遂げられた。
ステージに帰ってくるために、とっても頑張ってくださったんだな と。

 

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銀の雨
ピエロ』 


『銀の雨』ライトめのブルーから、『ピエロ』のインパクトあるイントロでピンクに一変するの、キターーーー!ってなる。

間奏での、春名さんソロSAXが特に良くて。
この歌詞・・、これって「僕」が『君』に対して頑張って尽くしてないと「ピエロ」として立ち回れないんですよね。。
千春の「人は生まれた瞬間から哀しみがある」とか、チャップリンの「人生は近くで見ると悲劇だが遠くから見れば喜劇である」とか。そのシニカルさが、この曲のアレンジにはあると思う。

 

「この2曲を知っていたというかた?」(けっこうな拍手)
「そうかそうか。2階も3階もありがとう」
「・・・これはやりづらいな」(?)


「歌詞を間違えちゃうとな。あ!ってなるべ? その時々に違ってても、今日はそういう気分なんだなぁってね。大きな気持ちでね。聴いていただきたいなと思います