山スキーより怖い尻セード | がんちゃんの雪山讃歌

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石川の山スキーヤーがんちゃんが登山、山スキーを中心とした日常生活や山への想いをつづります。
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伊吹山をシリセードで下っていた方が滑落して救助されるという事案が発生したようだ。

 


「シリセードとはいわゆる斜度のある雪面に足を伸ばして座った形で滑り降りる技術」だ。(と4年前の記事で自分が書いている笑)

 

 

改めて読むとくそマジメにシリセードについて語っているので意外と参考になった笑
その中でも書いているが、ポイントはこれにつきる。
 

山スキーもそうだが、シリセードもグリセードも滑落をコントロールする行為であるという点を忘れてはならない。

逆の言い方をすると、コントロールできなくなった瞬間に「滑落」ということになる。

 

雪山ではシリセードを目的にヒップそりを担いで登っている方をよく見る。

場所を選んで使えば楽しいし早く下山できるので良いアイテムだと思うが、逆に使いどころを間違えると即滑落につながる。

車や自転車と同じだがアクセルとブレーキはセットだ。止まれるから滑ることができる。止まれない場所では滑ってはいけない。

シリセードで制動をかけようと思うとピッケルか足を使うしかないがアイゼンを装着した状態でシリセードを行うと急激な制動により骨折することになりかねない。アイゼンは外して滑ること、アイゼンを外せないような斜面ではシリセードはしないことが重要だ。それでも本当に滑っても停まれるのかよくよく考えた方が良い。

 

山スキーも同様に滑落をコントロールするスポーツだが確実に止まれるという点においてシリセードより安心感がある。少なくとも自分にとっては。一見お手軽に見えるシリセードだが、一度技術を習得してしまえばむしろ山スキーの方が安全なのかもしれない。


先週の白山・砂防新道。これくらいの斜度と雪質ならシリセードでも止まれるし快適だろう。むしろ滑らないかもしれないが。

 

春の富士山火口。緩んでいるように見えてもカチカチに凍ってたりするのでこういう斜面でのシリセードは絶対NGだ。