連休最終日の巻機山はとても刺激的だった。
山そのものももちろん素晴らしいがあのTJAR戦士の貝瀬さんとご一緒できたことが嬉しい。
貝瀬さんのことを初めて知ったのは数年前にヤマレコでメッセージをいただいた時だと思う。
正月の中ノ岳に登った後だ。新潟の魚沼に巻機山をホームマウンテンとする強い山スキーヤーがいることを知った。その後秋の巻機山に登った時に無意識にスライドしたこともあった。
そんな経緯から冬の巻機山に行くことがあったら是非一緒に山スキーしましょうと緩~く約束をしていた。
話は変わって去年2022年のTJAR。
トランスジャパンアルプスレース。富山の日本海から静岡の太平洋までの415kmを北アルプス、中央アルプス、南アルプスを登りつつ8日間で走り抜ける超人レースのことだ。山屋の間では超有名だがNHKでも何度か放映されたことで一般の方の間でもかなり知名度は上がっている。
当時自分も気になっていたので選手の名簿を眺めていたら「南魚沼出身の山スキーヤー」なる人の存在を確認。
名前は…貝瀬?あれ?あのヤマレコの巻機の方のHNも「kaise」じゃなかったか。既にレースは始まっていたが空気を読まずにヤマレコでメッセージ送信。
「もしかしてTJAR出てたりします?」
レース後にヤマレコで連絡をいただいた。kaiseさんはやっぱり貝瀬さんだった。
出場するだけでも大変なTJARで6位入賞とか異次元過ぎる。そんな人が身近なところで山スキーをしているとは世間は狭すぎる。
そんなこんなで実現したのが今回の巻機山コラボレーション山行だ。
夏山はもちろん異次元だが山スキーの方も素晴らしい。体力はもちろん滑りもうまい。さすが雪国育ち。
オリンピック種目として注目を浴びているSKIMOの選手としても活躍している。
一緒に登っている時にも「山スキーヤーとしてTJARに風穴を開けたかった」みたいなことを言っていた。
実際我々雪国に暮らす山屋は雪が降らない地域の選手と比べると普通に登山道を歩いたりロードを走る機会は少ない。
その分山スキーで、雪山で体力を向上させているというのだ。
雪国でも、山スキーヤーでもTJARという大舞台で戦える、それを身をもって証明してくれたのが貝瀬さんなのだ。
自分はTJARはもちろん、トレランもやらない(できない)し趣味の範囲内で山スキーや夏山を楽しみたいと思っているが世の中には山スキーでも夏山でも超人的な力を発揮する人がいるのだ。
貝瀬さんはまさに山岳界の大谷翔平。これからも山スキーヤーの代表として大舞台に挑み続けて欲しい。
貝瀬さんの人となりが、そして山スキーに対する想いがよくわかる動画はこちら。(トータル2時間)
左が貝瀬さん。こうやってみるとフツーに山スキー仲間だが…中身は超人。
我々と同じくポンツーンとウィペットを使いこなす貝瀬さん。冬の間だけご一緒しましょう!笑