最近見た映画とプチ感想。 2022/06/13 | さんちゃん@れに推しと申します。

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前回の感想はこちら。

最近見た映画とプチ感想。 2022/05/02

 

前回のブログからいくつか映画を見たのでまたもやプチ感想。

点数は個人的な主観による満足度なので、あくまでも参考程度に見てください。


■ザ・ピーナッツバター・ファルコン (アメリカ映画)
 5点(5点満点)★★★★★
施設から脱走したダウン症の青年と兄を亡くした貧しい漁師が偶然出会って旅をする話。タイトルも素敵。とてつもない閉塞感や絶望感の中、主役のザックの純粋な行動が素敵で、感じたことのない感動で胸が締め付けられた。誰にとっても自分自身の人生が否定されることはつらく、自分の人生の価値を確かなものにしたくて、誰もが傷ついてる。他人からしたら小さな喜びやこだわりかもしれないけど、その思いが純粋であればあるほど、人を傷つけ、自分も傷つき、この上のない喜びをもたらすんだなと感じた。敢えて内容にはこれ以上触れないので、騙されたと思って見てほしい。本当に素敵な映画。

 


■行き止まりの世界に生まれて (アメリカ映画)
 5点(5点満点)★★★★★
アメリカのラストベルト地帯と呼ばれる産業が廃れた街の一つである「ロックフォード」で育つ若者のドキュメンタリー映画。監督自身が子供の頃から友人らをホームビデオで撮影し、最終的には本格的な機材も使って撮影し、最終的に映画として仕上げた作品。整備された街並みなのに道路にほとんど車が居ないところや、失業率が高いせいで街全体に閉塞感がある雰囲気や、暴力が人の心にどれくらいの影を落とすのかを思い知らされるシーンなど、とてつもなく胸が締め付けられる作品。ただのドキュメンタリー映画と違うところは監督自身がこの作品の重要な登場人物だというところ。母親にインタビューするシーンで視聴者側もそのことに気づいてハッとさせられる。そうか、君はそのためにこんな映画を取る必要があったのか、と。後半の映画的な編集の畳み掛けもいいし、なによりも全員誰も演技していないので本当に生々しい感情が収められていて、他ではなかなか見られない作品。キーアが墓場で泣き崩れて何も言えないシーンや、ザックがついに本音を自白するシーンなどは見なきゃよかったとまで思えるくらい。それでも見れてよかった。二度とこんな作品は生まれないだろうから。そんな作品。

 


■ファーザー (イギリス・フランス・アメリカ合作)
 5点(5点満点)★★★★★
※ネタバレ注意
アンソニー・ホプキンス主演で認知症の男性の主観を描いた作品。これはすごい。自分自身が認知症を追体験できる。映画を見ているとどんどん混乱していく。最終的にある程度謎は解けるけど、それでもすっきりしない。きっと認知症になったら自分もこうなるんだろうな…と思う。これでもネタバレしてる方だけど、なるべく何も事前情報なしで見たほうがいいと思う。

 


■好きにならずにいられない (アイスランド・デンマーク合作)
 5点(5点満点)★★★★★
アイスランドが舞台の映画。これはやばい。★で評価しちゃいけない映画。見方によっては★ゼロ。見方によっては満点。ヤマもないしオチもないしクライマックスもない。40代の中年のオタク男性が恋をする話だけど、見ていてとてもつらい。いいことなんてなにもないじゃないか。映画も突然終わるし。映画が突然終わるのは別にいい。ヨーロッパの映画ってこんな感じだし。好き嫌いが分かれる映画だと思う。俺はすごくよかった。こういう心にダメージを負う映画すごく好き。オススメはしない。

 


■ノンストップ (韓国映画)
 5点(5点満点)★★★★★
飛行機を舞台にしたスパイのアクションコメディ映画。こういう「面白い話」をちゃんと面白い映画として仕上げるのめちゃくちゃ難しいと思うんだけど、この映画はすげぇよくできてた。韓国はテコンドーがベースだからアクションも見た目が派手で面白い。オススメ映画。

 


■ジョン・ウィックシリーズ 1~3 (アメリカ映画)
 4点(5点満点)★★★★☆
これはいい。キアヌ・リーブス主演のダメなアクション映画。映画「マトリックス」で面白いなって思ったいい感じのテイストだけを別の映画にしたような内容スカスカの映画。これは本当にいいぞ。まずキアヌ・リーブスが全然強くなさそうなのがいい。設定上無敵の殺し屋のはずなのにすげぇ敵の銃弾ガンガン食らうしピンチでは仲間に助けられるしそもそもキアヌ・リーブスの動作ももっさりしてるから本当に弱そう。マジでひどい。だがそれがいい。だって弱そうなのに勝つんだもん。あと内容がスカスカなのが逆にいい。ストーリーは1作めこそそれっぽい復讐劇みたいなストーリーだけど、2作目からはこじつけだったり破綻したり無理やりスケールが大きくなったりして、マジでストーリーがどうでもよくなってくる。その代わり映画の時間ほとんどずっとアクション映画。こんな馬鹿みたいな映画めったにないから次回作もすげぇ楽しみにしてる。マトリックスへのオマージュが大きいのは仕方ないとして、ブレードランナーを彷彿とさせるシーンとか色々あってそういうのもいい。理屈で考えるとわけわからなくなるので、実写版アニメみたいな感じでぼーっと見るのに最適。ちなみに1作めが★4つ、2作目が★3つ、3作目が★4つ、シリーズで見ると★4つ、みたいな感じ。

■LION/ライオン 〜25年目のただいま〜 (オーストラリア・アメリカ・イギリス合作)
 4点(5点満点)★★★★☆
インドの貧しい家庭の子供が幼少期に迷子になった結果オーストラリアの裕福な夫婦の養子となり、25年ぶりにGoogleEarthで自分の生まれ故郷を探すという実話が元になったドラマ。インドの貧困層の重苦しい話もキツイが、何よりもラストがたまらなくしんどい。ナレーション一つなのに本当に悲しくて本当に胸が締め付けられる。最後の線路のシーンなんて子役なのにお兄ちゃんに見えるのがすごい。あとエンドロールで出てくる本人映像も感動する。これが実話だなんて悲しすぎる。

■ポリスアカデミー (アメリカ映画)
 4点(5点満点)★★★★☆
超がつくほどの名作映画。1980年代のコメディ映画。子供の頃に見て腹を抱えて笑った思い出があったので見直してみた。色々古い部分はあるけど今見ても相当面白い。最後の展開もなかなかいい。でも今見ると安易な下ネタがちょっと多いかなー。良くも悪くも昔の映画。

■カセットテープ・ダイアリーズ (イギリス映画)
 4点(5点満点)★★★★☆
1980年代のイギリスで差別を受けたイスラム教徒のパキスタン移民が主人公。シーク教の友人とともにブルース・スプリングスティーンの楽曲に心を支えられながら青春時代を過ごす様子が描かれている。ブルース・スプリングスティーンの曲は全然知らなかったのでそんなに感情移入できなかったシーンも多いけど、全体的に良い雰囲気の映画。特に差別の描写が生々しい。ムスリムに対する差別は日本ではなかなか理解しづらいけど、イギリスっぽい田舎町でイスラム教っぽい結婚式の準備をしている様子を近所の人が遠巻きに眺めてるシーンなど結構上手な描写もあって、すごくリアルに心に響く。丘の上からの景色もいい。ロンドンに続くずっと眺めてたもんね。ところで原題は「Blinded by the Light」で、ブルース・スプリングスティーンの「光で目もくらみ」という曲名。ブルース・スプリングスティーンがテーマの映画だからこの邦題はどうかと思うんだよなぁ。まぁでも興味をそそる邦題なのでこれはこれでいいかもしれないね。

■ライリー・ノース -復讐の女神- (アメリカ映画)
 3点(5点満点)★★★☆☆
ジェニファー・ガーナーがまさかのアクション映画の主役。こういう役もやる女優さんだったのね。知らなかった。かっこいい。ストーリーはよくある感じでひねりもないけど面白い。続編が作れるように終わってるところもいいね。絶対作られないと思うけど。もし続編があったら俺は絶対に見るよ。ジェニファー・ガーナーの見た目が好きだから。

■ANNA/アナ (フランス、リュック・ベッソンの映画)
 3点(5点満点)★★★☆☆
良くも悪くもリュック・ベッソンの映画。いつもながらフランス製のハリウッド風アクション活劇って感じ。ファッションモデルでありながらKGBの暗殺者という女性が主人公。CIAとKGBの間で揺れ動くストーリーは面白いんだけど、たぶん俺この映画の内容を半年後には忘れてるわ。その辺も含めて「リュック・ベッソンの映画」って感じ。

■アメリカン・パイ (アメリカ映画)
 3点(5点満点)★★★☆☆
1990年代のコメディ映画。高校卒業までに童貞を卒業しようと奮闘する話。1971年のドン・マクリーンの曲とは関係ない。テーマ的に下品なシーンが多いのは仕方ないんだけど、見てて気持ち悪いシーンが有るのがちょっと本当に気持ち悪かった。あといくらコメディとは言えクラスメイトの女の子の裸を高校中にインターネットで生放送するシーンはちょっと理解しがたかったってのが素直な感想。アメリカン・ビューティで印象的な役を演じた女優さんが全く違うイメージで出演しててすごいなと思った。あとはキューティー・ブロンド(LEGALLY BLONDE)のネイルサロン役の人とかいい感じだった。続編がたくさんあるらしいのでそのうち見てみようかな。

■パブリック・エネミーズ(アメリカ映画)
 3点(5点満点)★★★☆☆
伝説のアウトロー「ジョン・デリンジャー」の史実をもとにした映画。モノノフ(ももクロファン)にとってはZ女戦争の「ねぇデリンジャー、赤いドレスにはご用心」の元ネタがラストシーンでわかるので面白いかも。ジョニー・デップの演技がいい感じだけど、他のアウトロー映画(明日に向かって撃て!とかアメリカン・アウトローとかジェシー・ジェームズの暗殺とか)よりも人物の描写が少ない気がして、残念ながらあんまり登場人物に感情移入できなかった。FBIの成り立ちみたいなのも軽く触れられてたけどそっちもあんまり踏み込んでないので、全体的に味気ない映画の印象。ちなみに個人的に好きなアウトローの映画は「欲望のバージニア」。(他の映画の話だしフィクションだしごめんなさい。)

■アウトロー(原題「ジャック・リーチャー」)
 3点(5点満点)★★★☆☆
邦題がダメ。あと、あんまり印象に残らない作品。トム・クルーズはいろんな映画でいろんな役をやってしまったので、こういう「無敵な主人公」みたいな役柄だと他の映画との差別化が難しい気がする。でもすごく丁寧に作られたアクションシーンはめっちゃいいと思う。ストーリーもそこそこいいから「惜しい映画」って感じ。見て損する感じはしない。最初にも書いたけどやっぱり邦題がひどい。全然アウトローの話じゃないじゃん。アウトローっていうとジェシー・ジェイムズとかビリー・ザ・キッドとかをイメージするでしょ。こういうスティーブン・セガールとかジェイソン・ステイサムとかがやりそうな無敵の主人公はアウトローとは言わないのよ。

■ヘンゼル&グレーテル (アメリカ映画)
 3点(5点満点)★★★☆☆
ヘンゼルとグレーテルのおとぎ話の「その後」をジェレミー・レナー主演でアベンジャーズみたいなアクション映画にした作品。設定も面白いしノリも面白い。だけど全体的に雑すぎる(笑)気楽に見れていい感じの映画。

■ステップ(邦画)
 3点(5点満点)★★★☆☆
山田孝之主演。父子家庭を描いたヒューマンドラマ。まぁまぁ良かった。感動的なセリフもあった。ちゃいり(伊藤沙莉)がチョイ役で出てきたり色々豪華。唯一残念なのが子役の年齢設定。ただどうにもお気に入り映画って感じにならないのは、ちょっと話が長くて、感情移入仕切らないうちにいろんな登場人物が消えていくからかなぁ。原作を読めば印象が違うかも。

■家に帰ろう (スペイン・アルゼンチン合作)
 3点(5点満点)★★★☆☆
年老いて家族にも愛されず偏屈になったユダヤ人が第二次世界大戦中の友人に会うためにポーランドに向かうロードムービー。広げた風呂敷なんて知ったこっちゃないって感じでいかにもヨーロッパ映画だな、って感じ。個人的な希望を言うと、もうちょっと珍道中が見たかったかな。内面をほぼ描かないので見てる方が想像するしかないが、こういう映画もたまにはいいなって感じ。

■ルーム・ロンダリング (邦画)
 3点(5点満点)★★★☆☆
自殺者や殺人があった事故物件に一定期間住んで法的に問題ない状態にする商売を描いた作品、と思いきや、主人公は幽霊が見えちゃうという設定のコメディ映画。設定は面白いんだけど残念なのが2点。まず池田エライザが設定と違って可愛すぎるし、最初に薄着になる理由がない。2点目は風呂敷を広げたのに効果がなかったところ。全体的に惜しい。オダギリジョーの演技はいい感じ。

■ザ・フォーリナー/復讐者 (イギリス・中国・アメリカ合衆国合作)
 3点(5点満点)★★★☆☆
年老いたジャッキー・チェンが主演。いまのジャッキー・チェンを楽しめる。アイルランドやIRAのことを全く知らないとジャッキー・チェンの敵が誰なのかよくわからないと思う。アイルランドがらみのドラマ部分も良く出来てるし今のジャッキー・チェンも堪能できる。展開もいい。ただなんというか、そんなにすっきりしない上に、カタルシスもあんまり感じないのが不思議なところ。見て損はしない。

■ロケットマン (イギリス・アメリカ映画)
 3点(5点満点)★★★☆☆
エルトン・ジョンの半生を描いた作品。見る前は「ボヘミアン・ラプソディ」とかと同じような作品を期待してたのでちょっとがっかりだった。エルトン・ジョン自身の半生はなんとなくわかったけど、タイトルの「ロケットマン」が映画中に一回しか出てこないしクライマックスでもないのがちょっと残念だったかな。主演のタロン・エガートンは映画「キングスマン」でしか見たことなかったけどすごくよかった。よく考えたらフレディ・マーキュリーみたいに若くして亡くなってしまったわけでもないし、映画的に「ここがクライマックスだ!」って作りづらいのは仕方ないのかもしれない。でもまぁ個人的な満足度はそんなに高くなかったかな。
ちなみに俺が好きな曲の一つがエルトン・ジョンの「My father's gun」という南北戦争の歌。やたら格好いいのでもしよかったら聞いてほしい。
My Father's Gun
https://music.youtube.com/watch?v=wb2B966IOfM&feature=share

ここから下は個人的に低評価の映画。
好きな人がいたらごめんなさい。


■獣道 (邦画)
 2点(5点満点)★★☆☆☆
実話をもとにしたAV女優の話らしいんだけど、ちょっとコメディふうな雰囲気に寄せすぎていて、あんまり心に響くものがなかった。AV女優役の伊藤沙莉の演技はさすがだったけど、脱いで胸を見せなきゃならないシーンは本当にあそこだったのかね?って思った。あのシーンは服に手を突っ込ませればよかったのでは。むしろラスト近くのシーンのほうが物語的には裸になる意味があるんじゃないかなと思ったけど、まぁプロにはプロなりの理由があるんでしょう。あとアントニーの演技が意外と良かった。なんというか自然体だなと思った。体を張った伊藤沙莉には申し訳ないけど映画としてはあんまり面白みがなかった。ごめんなさい。

■プリズン・エスケープ 脱出への10の鍵 (イギリス・オーストラリア合作)
 2点(5点満点)★★☆☆☆
ハリー・ポッターで有名なダニエル・ラドクリフ主演。アパルトヘイト末期の南アフリカの刑務所から脱獄するために木の鍵を作った実話をもとにした映画。木で鍵を作るだけが見どころで、刑務所の構造がよくわからないのでドキドキもハラハラもしない。特に最後のドアはちょっと興ざめ。

■ヘレディタリー/継承 (アメリカ映画)
 2点(5点満点)★★☆☆☆
ホラー映画のふりをしたオカルト映画。悪魔崇拝の力で物理法則を無視する系の無理があるストーリーで個人的にはすごく嫌いなタイプの映画。変なものを飲まされてたりしてて一応それなりに登場人物の幻覚かもしれないという説明がつくように作られてるけど、それでも悪魔にとりつかれた女性がアスリートみたいな姿勢で走って追いかけるシーンはひどい。悪魔なのに物理攻撃するなよ(笑)あと死体が腐ったら建物の外まで臭うんだぞ。悪魔の力で死臭まで隠せるのはやばいよ。ちなみにトニ・コレットとガブリエル・バーンの演技はよかった。トニ・コレットはさすがの演技力だし、ガブリエル・バーンは説得力ある雰囲気がさすが。ユージュアル・サスペクツのときの怖い顔がちらつくのもいい。

■ガンズ・アキンボ (イギリス・ニュージーランド合作)
 2点(5点満点)★★☆☆☆
ハリー・ポッター役で有名なダニエル・ラドクリフが主演のガンアクション映画。キック・アスを彷彿とさせる理不尽さとジョン・ウィック並みに無理のあるストーリーなんだけど、なんというかバランスがちょっと悪い。ストーリー上で観客に感情移入させた登場人物を本当に処刑するとか、見ててすっきりしない。ラストシーンもなんかいまいち腑に落ちない。ダニエル・ラドクリフの演技はいいと思う。いつまでもハリー・ポッターのイメージじゃつまんないもんね。この映画の登場人物として見事にそれっぽい感じになってた。

■わたしに運命の恋なんてありえないって思ってた (邦画)
 1点(5点満点)★☆☆☆☆
残念。多部未華子の演技も良い。高橋一生の演技も良い。クライマックスの見せ場もセリフもいい。だけど決定的にだめなのはそれ以外の描写が全て薄っぺらいところ。特に人物の描き方。主人公以外の作り込みが徹底的に薄いせいで必然的に感情移入できる相手が限られるので、どう考えても最後のオチが読めてしまう。もうちょっとハラハラさせてくれたら面白かったのになー。

■ビール・フェスタ〜世界対抗・一気飲み選手権 (アメリカ映画)
 1点(5点満点)★☆☆☆☆
どうだ!アメリカのコメディは面白いだろ!!って感じのノリがずっと続いてとにかくきつい。緩急がない。しかも面白くない。これはひどい。

 

 

以上、ここ最近みた映画の感想でした。