「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」房峰輝(前参謀総長)の失脚を正式に確認。 | 護国夢想日記

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成30年(2018)1月10日(水曜日)
        通巻第5573号  
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 房峰輝(前参謀総長)の失脚を正式に確認。
   これで「習近平の私兵」となった「人民解放軍」は動きが鈍るだろう
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 「ばかばかしくてやっていられるか」というのが、中国軍人の偽らざる心境だろう。

 

 

軍務に忠実であれば讒言され、まじめに勤務すると左遷され、汚職やり放題の、ご機嫌取りが異例な出世を遂げる。

 

 

 習近平は福建省に17年、浙江省と上海で二年。

 

 

合計17年間を華南で過ごした。これらの政治キャリアを積み上げた当時、当該地域は軍の編成上では「南京軍区」である

 

 

この時代に習に近づいた軍人がごっそりと大出世を果たした。

 習にとって頼りがいある、太子党の先輩格でもある劉源が、当初かれの『軍師』とみられていたが、16年に早々と引退した。

 

 

 劉源は劉少奇の息子であり、軍のなかでは重鎮とみられていたから、彼の戦列離脱はかなりの波紋を広げた。

 習近平は江沢民人脈だった徐才厚と郭伯雄(ともに軍事委副主任)を切り捨て、連座して百数十名の軍幹部が使い捨てた。

 

 

 次に胡錦涛人脈の排除を狙い、将来、自分にたてつきそうな軍人を降格・左遷させ、自派を公然と軍内部に築いてきた。

 

 

となれば、そのつぎの標的は明らかだった。

 

 

 胡錦涛派の軍人のなかでも房峰輝と張陽が邪魔なことは、以前から噂されてきた。

 2017年11月、張陽は自裁した。軍内の動揺は強烈だったという。

 

 

腐敗に反抗し、江沢民とそりが合わず、ずっと冷遇されてきた、軍人では珍しい高潔な人物として知られる張陽将軍は、軍の腐敗、機能不全、最高指導者の感覚の鈍さに対しての「諌死」ではなかったか、と筆者はその時点で判断した。
 
 そして今回、房峰輝(前総参謀部長)を正式に軍検察に送付し、失脚が明らかとなった。

 

 

人民解放軍は、まじめに働く雰囲気にはなく、機能不全の一歩手前という状況ではないのだろうか。

 

 

もちろん、習のご機嫌を取るために、今後も、尖閣諸島近辺において派手な軍事行動を突出させることはあるだろうが、

 

 

それは軍命令に忠実なのではなく、習に認められようとするあまりの偽装の忠誠心の暴発であり、中国軍においては伝統的な体質からくるものであろう。

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