「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成26年(2014)9月22日(月曜日)
通巻第4344号
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ロシアも「アジア・ピボット」で西側の制裁に耐える
メドベージェフ首相が強気の発言。ソチの経済フォーラムで講演
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メドベージェフ首相は9月19日にソチで開催された「経済フォーラム」で講演し、「ロシアも「アジア・ピボット」で西側の制裁に耐える」と発言した。
どうやら欧米の対ロシア経済制裁が相当の痛みになってきたようだ。
経済制裁は効果がでるのに時間がかかると言われたが、ロシアのクリミア併合以来の、米国主導のロシア制裁は、主として金融締め付けだったため、報復関税や輸出入制限などの措置より効き目が早かった。
なにしろロシア財閥の上位十数人の海外口座を凍結したため、外貨欠乏という事態になった。
メドベージェフ首相の演説は、このポイントに言及している。
弱気とも取れる内容が含まれている。
「外貨不足によるルーブルの下落が成長の鈍化をもたらしているのは事実であり、いまロシアと西側の関係は最悪の状況にあると言える。
しかし過去の対ロシアへの圧力は成功した試しがなく、われわれは中国を主体としたアジアへの転換によって、迅速に経済回復を図りたい」
プーチン大統領は九月訪日を延期したが、十一月訪日で調整中といわれ、自らが安倍首相に電話をかけてきた。
ロシアは再び、日本への急接近を試みているようだ。
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