『恋狂い』と"21st Century Schizoid Man" | 【喰(SHOKU)レーベル】アルバムリリース情報!

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歌謡曲などのカヴァー・ヴァージョンなぞを作成しておりますと,折に触れて思うことがあります。当初は,かなりヨイ加減にあまり原曲のことを気にせずに作成しているのですが,ある程度仕上がって来ると,突然原曲との違いが気になり始めます。そして,違いが目立つところを,ある程度まで原曲に近い形に作り変えます。

 

ところが,あまりに近いと今度は却って面白くなくなってしまう場合もあるのです。そこで,また,いろいろといぢり始めます。こぎゃん「差異と反復」状態を何度か繰り返して,ようやっと満足の行く状態に落ち着く場合が多いと言います。

 

実を申しますと,季節の変わり目などに,折に触れて気になる音があるがです。

 

 

 

今まで何度となく,Reaktorの"SteamPipe"の音色についてこの鉄塔(南天)に於いて記して来ましたが,最近気になっておるのは,この曲の冒頭に30秒間ほど収録されている,まさしく"SteamPipe"のような音になるとです。

 

今年の場合に限定される鴨しれませんが,季節が秋から冬へと向かう際に,この音はとりわけ視床下部にとてたまの快楽を齎す可能性があるのではないかなどと思うのです。

 

Sancantionは,先週末から突如『恋狂い』(歌唱:奥村チヨさん,1970年)の再アレンジ作業に取りかかり始めましたが,おそらくは,前述の"21st Century Schizoid Man"に於ける"SteamPipe"のような音を久方ぶりに聴いたことがきっかけになっておるのではないかと推察されます。

 

 

 

ちなみに,『恋狂い』"follia d'amore"の再アレンジの元となったMIDIファイルの作成日を見ますと,1993年07月18日(日)の午後になっております。

 

 

 

上述の記事に於いて言及した『女はそれをがまんできない』(歌唱:大信田礼子さん,1971年)の作成日が1996年05月26日(日)ですから,それよりもさらに去んじ3年前ということになります。ちなみに,『恋狂い』と入力する際に,ついつい,『工具類』と入力してしまいがちですので,気をつけなければと思います。

 

 

実を申しますと,『恋狂い』のMIDIファイルには問題ばありました。

 

【釈摩訶衍論】
じらしたり,もてあそんだりするのはジレったいので,止めて欲しいです。ちなみに,逃げる恋ならば掴まえてみたいとも思います。とはいえ,こんなに愛しても,目の前が(目の前が)暗くなるでごわす。あなた,横を向いてくださいまし。

 [前奏]  Gm  Dm  Gm  D7sus4  D7

 

この曲に関しても,出来心で転調版を作成していたのですが,曲の最終形が転調版のほうしか残っていなかったのです。しかもその転調版というのが,うちなースケールへの(D.PerformerのTranspose Mapによる)転調を行ったものだったのです。

 

 

よって,Gうちなースケールから,実際のキーであるGmへと,手探りもしくは,Graphic Editorで1音1音,差異音を探して修正することに相成りましたが,幸いさほどの手間はかかりませんでした。

 

でもって,再アレンジ作業を行う際についつい出来心でやってしまうのが,イントロ前やエンディング後に,いらん音を入れてしまうことですが,これがまた,視床下部にとてたまの快感&快楽を齎すことがあるので,こりゃ止められません。

 

 

 

 

今回の作業で最も難航したのは,所謂第1サビ部分の

『受け止めて…〜…上げるのに』の部分です。

 

この部分には,ストリングスが高音域にレガートで入り,また,一方でブラスが裏拍でリズミックに入っています。

 

再アレンジ作業に於いて,当初は件のストリングスとブラスは入れていなかったのですが,ブラスのほうはこれはないと「あかん」と思い立ち,早速入れてみました。

 

ところが,ヴォーカルが入っている状態の原曲に於いては,言うまでもなく全く問題はないのですが,伴奏音だけを聴くと,裏拍のせいでリズムが突然レゲエのように聴こえて来て(所謂「レゲエ現象」),リズムが取れなくなり,とってもけったいな感じの〈海苔(有明海産)〉になってしまうのです。

 

ここから,試行錯誤が始まります。裏拍を目立たなくするためには,表拍のほうを目立たせればヨイとは思うものの,あまりにわざとらしいのはあきません。

 

 

3日間かけていろいろとやってみたのですが,3日目になってようやっと普通に聴ける状態にすることができました。決して劇的にようなったわけではありませぬが。

 

先ず,ブラスの裏拍のうち1か所を表拍に変え,さらにふと思いついて,ストリングスの高音域のレガート音を,(原曲通りの旋律では全くありませんが)遠くのほうで鳴っている感じで入れてみたところ,リズムが取れなくなる問題は解決しました。つまり,結果的に「レゲエ現象」の回避に成功したでごわす。

 

 

そして,実は,この部分の後半に関しましては,33年間の長きに渡ってコード進行を取り違えていた可能性ばあることが,先日判明したようです。

 

問題の箇所は,

〔1988年7月〜2021年11月〕

Cm                  Gm           Cm   Ab7  D7sus4  D7

何もかも    ねえ 何もかも    あげるのに

 

〔2021年12月以降〕

Cm                  Gm           Cm / Cm on Bb / D7sus4 on A / D7

何もかも    ねえ 何もかも    あげるのに

 

言うまでもないことではありますが,どれが正しいかについては,言及を控えさせていただきます。

 

【感慨】

一生に一度でよいと思いますが,『尾道市美術館』への渡航(真夏に於ける)を何とか現実化する手だてを,今後考えて行きたいと思うております。