懐かしの昭和の光景再現
富山湾のホタルイカ掬い
もうちょい早く来ればサクラを見れたものを…
オーストラリアの牧場従業員御一行さま。
円安をいいことに今頃になって観光旅行にやって参りました。
お目当ては京都・奈良・金沢・黒部だそうですが、主目的はアキバや合羽橋でのお買い物だという。
それに、日本で今の季節しか体験できない、たけのこ掘りに関心あり。
それにくっついて来たのがなぜか富山湾のホタルイカであります。(^^)
富山は母の実家でしたので、私にとっては日常生活圏内。
幼い頃にはよく採りに出かけたものです。
私も同行したかったのですが、高齢にて断念!
これが掬いたての透明なホタルイカ
全身に発光体が分布
いわゆる ホタルイカの身投げ…
波打ち際に群がる神秘の光。天然記念物に指定されています。
ホタルイカが波打ち際に大量に打ち上げられる現象ですが、その謎は未だ解明されておりません。
昭和20年代。富山湾の石浜…
私が子供の頃は、この広い石浜の波打ち際で、タモとバケツを手に潮干狩りのようにほたるいか掬ったものです。
今では一部海水浴場などを除き、海岸侵食により殆どの海岸では護岸堤防の真下はテトラポットだらけ。
ホタルイカ見物は遊覧船でどうぞ…
冒頭の写真のお姉さんたちのような潮干狩りスタイルはまず無理です。
これは、異例のホタルイカ豊漁の今年ならではのこと。
地元漁師さんのサポート付きで始めて実現したことです。
だいいち、ホタルイカ群遊はこの季節、特定場所で必ず見れるものではない。
3月~5月頃、深夜から未明にかけ晴天で波が穏やかであること、満潮に近いこと、新月の前後であること、複雑な条件を満たさないと見られてません。
つまり、日替わり時間替わりのピンホール的穴場ですので、知らせを聞いて遠くから駆けつけたのでは間に合わず。
付近に住む人だけの特権ということですね。
一般観光客が真似ようとすれば、苔の生えたテトラポットに滑って大怪我をしてしまいます。
ほたるいかの身が大好きなれど…
彼女ら一行は案内の漁師さんにいろいろ調理してもらったそうですが、残念ながら私の口には入らず。
採れたてのほたるいかの内臓を抜き塩水洗いしただけのお刺身が好き。
一部料亭などで、「踊り食い」と称し、生きて泳いでいるホタルイカをそのまま内臓ごと食べちゃうというメニューが流行ったそうですが、産地では内臓を生でというのはタブーとされています。
アニサキスが食品衛生法で食中毒の原因物質とされたのは1999年でごく最近のこと。
採れたほたるいかを一定時間冷凍保存すればアニサキスは死滅するそうな。
しかし冷凍すれば確実にまずくなる。
けだし、ほたるいかは未だ謎多しの自己責任。(^^ゞ