参乃治会(今年の初顔合わせ会) | 惣治の日々

惣治の日々

「悠々として急げ」とは彼の巨匠 親父の呟き
開高健に憧れ・・江戸和竿に魅せられ
回顧録を兼ねて綴る
4代目竿治 参乃治会 惣治 

故四代目竿治親方を囲む「参乃治会」のメンバーは、現在7名。
皆さんお仕事等の都合もあり、本日は5名が三ツ木さんのお店に集まりました。
近況や竿作り談義、最近の竿貴君の制作中の竿のお披露目、等々・・・・。

竿貴君の持ち込んだ竿に、ますます腕に磨きがかかっていることを皆で賞賛。
写真は今回は制作途中なのでご勘弁ということで載せられませんが、
竿忠で有名な胡麻塗り、穂先金箔による白檀(びゃくだん)塗り、金粉による蒔絵技法に取り組んでその途中経過・・・。
特に蒔絵は、金粉を撒く「漆の乾き具合のタイミング」で仕上がりが全く違い、
金粉を扱う難しさを感じているとのこと。
なお、胡麻塗りの竿を作るにあたっては、胡麻の周りのうっすらとした白味の再現など著名な釣り師(K氏)とのやり取りでその難題を解決することによって、自らの技量アップに確信を持てるようになってきたとのこと。
しっかりとした竿であるが、外見上は立ち枯れの竹のように見えるような塗り・・・だそうだが・・

研究熱心である・・・・。


三ツ木さんのお店の一角に和竿を飾ってるお部屋があり、そこにある三代目、四代目竿治の竿を改めてみんなで鑑賞。
これは、鯉竿。青砂塗りの団十郎、削り穂先の研ぎ出し塗りは定番中の定番。
節揃えの逸品。

着目したのは、手元と蛇口。
手元の覆輪(手元段)塗りのバランス

美しく、しかも堅牢。匠の技。



さて、竿貴君の話題に戻りますが、
昨年の年末年始や、これまでに、臼井のポン太さん、ウルピンさん・・・いろいろな方にご注文、ご購入頂いています。ありがとうございますとのこと。

また、関釣り具さんで置かせて頂いた竿も完売しているとのこと。
老舗の関釣り具さんで取り扱って頂けているということの感謝と、関釣り具さんが置くことで恥ずかしい思いをしないように、変な竿を収めることはできないので良い和竿を収められるようにこれからも頑張りますとのことでした。
ちなみに、竿貴君は現在注文を頂いているのは鮒竿2-3割、7割強がタナゴ竿だそうです。
今の値段は?と聞くと、基本的に節6000円でお願いしているとのこと。
5本継であれば3万円というのを一応の目安、基準にしているそうです。
竹材料の採取や処理、漆の費用、制作時間、などを考えるとこれがぎりぎり最低ラインらしいです。

ただ、「金虫食い」、「白檀塗り」などは本金箔や相応の手数がかかるもの、節揃え、特殊な材料を必要・ご要望とするもの等は別途応談ということらしいです。

竿貴君が和竿作りで生計が維持できるように皆で支え、応援していきたいものです。

竿貴君の工房 〒183-0052

東京都府中市新町1-8-26-201

携帯電話 090-810-26817

  竿貴  

      鴨 下 貴 仁

参考画像は、下のURLにアクセスしてみてください。
https://picasaweb.google.com/104852363812764905816/20110528?noredirect=1

今日は竿貴君と三ツ木さんのお寿司を頂きながら一杯やろうということになり、お店の夕刻の開店時間まで、中川船番所に二人で行こうと参乃治会の会合散会後行ってきました。

次回は、中川船番所の和竿を中心とした記事の予定です。