長岡市栃尾大野地区。栃尾美術館の丘のすぐ下に、この辺では有名な秋葉神社がある。江戸時代には防火の神様ということで、はるばる江戸からも多くの人が参拝に来たと言う由緒のある神社である。
 この秋葉神社の隣の公園から、眼下に流れる西谷川を遡るように遠くを望むと、五百山(ごひゃくやま716m)という少し変わった名前の山が真正面に見えます。
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    五百山秋深まる                      WHITE WATSON P10 /  HOLBEIN
 五百というから仏教の五百羅漢などと関係があるのでしょうか。長野県にも同じ名前の山があるようです。WEBで探しても登山情報だけで、その山名の謂れに関わる情報は見つけられませんでした。山名辞典などには載っているかもしれません。
 この五百山、その山容がなんとなく風景の中で座りがよく、名前の不思議さにも誘われてこれまで何回も写生をしました。その度に、今度こそ地元の人に訊ねようと出かけるが、着いてしまうと早く描きたいと気持ちが高ぶり、そのことを忘れてしまう。描き終わると、疲れのため通りがかる人を探すのが面倒になり、すぐに車に乗ってしまう。この繰り返しです。
 市の観光協会にでも聞いてみようとも思いますが、何となく躊躇してしまいます。こんなことで、いつになってもこの山も自分にとっては気になる山の一つになっています。
 
 サルナシ(猿梨)はマタタビ科の雌雄異株性のつる性落葉植物。本州中部では、標高700mから1400m程度に分布するという。名前の由来は、猿が好んで食べる梨のような実だとか、猿が梨と間違えて食べるといった説があるらしい。
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                          WHITE WATSON F2 / HOLBEIN
 よく歩く浅草岳(日本二百名山)の山麓の標高750m付近、ブナの紅葉は見ごろを過ぎましたが、下草などはまだ緑色。サルナシはつる植物のため、周囲の木などに巻きついたりしながら伸びていきます。実はウズラの卵大で、熟しても緑色のまま変わらないため、葉に紛れていつも見過ごしてしまいます。この日も、いつも歩くこんな所にと思う所にたくさん隠れていました。
 歩きながら皮ごと食べると、キウィフルーツに似ている味です。中は鮮やかな緑色で、中央付近に小さな黒い種がある様は、キウィフルーツとよく似ています。
 それもそのはず、野性のサルナシを品種改良したものがキウイフルーツだということです。
 
 蔓は昔はつり橋に使われたほど丈夫な植物ですが、果柄が細いため、引っ張ったりするとボロボロと実は落ちてしまいます。雨が降っていたので、家でスケッチしようと一枝そっとリュックに入れて持ち帰りました。
 家でリュックから取り出すと、案の定 実はほとんどとれていました。
 
 南魚沼郡湯沢町旭原__標高が高い(550m)ため稲刈りは平場よりも1ヶ月以上も遅い。金色の稲穂の向こうに、逆光の中に足拍子岳が青黒く聳え立ち、そのコントラストが美しい。                                      
  足拍子岳(1408m)は谷川岳連峰の北側に位置して新潟県の湯沢町にあります。天を突くような鋭い足拍子岳を中心としたピラミダルな岩峰は、実に個性的です。
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 何となく変わった面白い名前の「足拍子岳」。その由来についてやっと見つけたWEB情報では、「登路があまりにも険しくて足や手で拍子(リズム)をとりながら登ったから」だという。
 辞典によると、「足拍子」とは「 足を踏んでとる拍子。能楽・舞踊・文楽などでは、 足の裏全体で床を強く踏んで音を立てる。リズム感や型のきまりの効果を強調するもの」などとある。
 いずれにしても、やせた岩の尾根で「リズムをとる」などして歩く様は、どうもイメージできません。むしろその反対ではないかとさえ思うのです。
 
 しかし、エベレストで遭難死したイギリスの登山家マロリーの山仲間が、「ジョージ(・マロリー)の登り方は体力で攻めるというより、柔軟にバランスよく、どんな困難な場所もリズミカルにテンポ良く乗り切ってしまうという感じで、・・・」などと書いているようです。
 やはり、登山の達人はリズムをとるような登り方をするのでしょうか。
 
 地図には登山道が記されているが、無雪期には入山する人がほとんどなく、今では荒れ果て廃道状態らしい。それでも、足拍子岳などの山域はJR上越線の土樽駅や関越自動車道からのアプローチが良いため、積雪期には山岳会や春山愛好者の訓練登山などで登られているようです。
  登山家マロリーの「そこに山があるから」の名言ではないですが、自分ももっと若ければ登ってみたいといつも気になる山の一つです。
 
 ツクバネ__何となく言葉の響きがいい。ハネということから羽根をイメージするからでしょうか。 
 ビャクダン科のこのツクバネ(衝羽根)は本州、四国、九州北部で見られるとのこと。名前の謂れの通り、実の形が羽根つきの羽根にそっくりです。半寄生植物ということから種から発芽させて小さいうちに宿主植物に寄生させないと生育できないと言われます。非常に厳しい生き方をしている植物のせいか、あまり見かけないような気がします。
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                                                      White Watson F2 / C.W&N
  種子の部分は長さ1センチほど。羽根の長さは3センチくらい。 ツクバネの魅力はなんといっても 4枚の羽根がついた実がぶら下がっている秋の姿でしょう。そして、秋も深まり充実した実が羽根つきの羽根のようにくるくる回転しながら落ちる様は見たことはないですが、上に投げると、たしかに回転しながらゆっくりと落ちてきます。2,3日前、里山で久しぶりにツクバネを見かけました。まだ色は緑色で下に落ちたがっているようには見えませんでした。
 昔からお正月の縁起物として、また、茶花としても人気がある植物のようです。
 今年もあと2ヶ月と少しでまた正月。
 〽 お正月には たこあげて・・・・
   おいばねついて 遊びましょう 〽
などと、太平洋側で雪のない地方ではこんな遊びがまだ見られるのでしょうか。
 
 新潟県南魚沼郡湯沢町の魚野川のほとりも、秋が少しずつ深まってきた。
 夏場は鮎の釣り人で賑わう魚野川も、この時期は水量も少なく川原にはススキが風に揺れ、静かな秋の風景が広がっている。画面の外右上方向の越後富士・飯士山への登山口の一つである神弁橋にも、人影が見えずいささか手持ち無沙汰風情。
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   南魚沼郡湯沢町魚野川にて                 WHITE WATSON P10 / HOLBEIN
 むこうの堤防には黄色の花が咲き、この時期としては珍しく風景にちょっとした彩を添えている。
 近くに行って見るとあのセイタカアワダチソウだった。明治時代末期に園芸目的で北米から持ち込まれた外来種。戦後各地で猛烈に繁殖し、「日本の侵略的外来種ワースト100」のうちの一つとして問題になって久しい。園芸、観賞用にと初めは喜ばれていたこの植物、その後すっかり厄介者としてどこでも嫌われることになるとは気の毒な植物とも思う。
 しかし、あまりの繁殖力のために最近は自然な衰退傾向にあり、代わりにまたススキが勢力を伸ばしてきているという。これも自然の輪廻の一つなのだろうか。
 川端康成の「雪国」の舞台になったここ湯沢町。銀世界に、ウィンタースポーツを楽しむ色とりどりの人々の姿で賑わうのも間もなくである。