それ断捨離だ、やれ終活だなどと言う家族との攻防戦に敗れ、昨年の秋、30年間朝な夕なに眺めてきたアマチュア無線のアンテナ用鉄塔(タワー)を涙を飲んで撤去しました。
青空に凛と世界にアンテナを張るように頑張り、長い間世界に関心を持たせてくれたアンテナが全て無くなるとは、かくも寂しく悲しいものなのか。ペットロス症候群ならぬタワーロス症候群なんでしょうか。

黒い小箱の無線機で
2、3日前、適当なビニール線をアンテナ代わりに庭木に架け、手作りの小さな無線機をいじっていると、懐かしいモールス信号が雑音の中から聞えてきました。ダメもとで呼ぶと、何と1回で応答がありました。ロシアのウラジオストクのR0LS/Sergeyという人でした。
世界には物好きな人がいるもので、以前ウルグアイの草原で馬の上で無線機を操作している人がいて驚きました。このセルゲイという人は自分のヨットでウラジオストクの沖合いのSkrebtsovという小さな無人島に渡り、そこから電波を出していたようです。何もわざわざそんなことまでしなくても・・・とも思いましたが、そこは趣味、好事家の世界、いろいろです。
そういう自分でも、いい年をした年寄りが何やら庭木に電線などを引っ掛けたりして、人が見たら何と思うか、さりとて見られないように夜陰にまぎれて、などしたら・・・・??です。
工事関係の仕事をしている絵の仲間に、簡単なアンテナ支柱の設計を頼んであります。仕事が忙しいのか秋の日展作品制作に心が飛んでいるのか・・・。首を長くして待っているところです。
それにしても、こんな小さな無線機といいかげんなアンテナでも、電波というものはよくぞ飛ぶものです。電離層のおかげなのでしょう。やはり無線にはスマホとはまったく次元の違う、ロマンを感じます。幾つになっても無線はやめられません。かくして家族との攻防は果てしなく続きます。



