第31回NHK名古屋創作ラジオドラマ脚本募集 最優秀賞受賞作。
一言で言って面白かった!脚本募集作品云々に関わらず、面白い。
ラジオドラマのツボを抑えた作品でしたね。
登場人物は県庁で働いてきて定年を迎えた主人公とその母、妻、そして愛人。
こうなると普段のFMシアターはどこかお行儀の良いというか、一線を越えない中で話が進むことが多い印象を受けるのだけど、これはそうならなかった。
サスペンス、ホラー、エロティシズム、嫉妬、意地、プライド、退屈な日常、そういったものが、母親の桜を鉈で切る音でつながっていく。
ラジオドラマでここまで聴く人の感情をザワザワさせることが出来るんだよ、という心意気のようなものを感じた。
きっと主役の敏夫を演じていた佐野史郎さんはとても楽しくやっていたんじゃないだろうか。
そういう感じがスピーカーを通じて感じられました。
桜の木が出てくるというところからか、どこか梶井基次郎的な感じというか、そういうものを感じました。
今年のFMシアターの作品はどれも面白いですね。

