子供の頃からドラえもんののび太といえば「下の下」のキャラクターだった。
今の時代では「そんなこというな。上も下もないだろ。」と言いそうなもんだが、そのようにあえて描かれていたことは考慮してもらいたい。
弱い者の象徴だったのび太だが、いざ自分が大人になると「自分はのび太以下だ」と思うことはあるだろう。
なんら悪いことではないが、プライドが邪魔をして「のび太以下」を認めたくないのだろう。
あるときこんなことがあった。
10代からの友達で、ニートから40歳近くなった今は生活保護で生きているやつがいる。
働いたことがなければ社会との断絶がなされいる状況だと思う。
能力的にはそれこそのび太以下だろう。その自覚を持ち合わせてもいると思う。
だからこそ、以前こんな言葉を放っていた。
ある日、生活保護(A)とその高校時代(B)からの友達と俺の3人で飲んでいた。
何かの話題で、AがBに向かって言った。
「お前は要領が悪いからな」
たしかにBは要領は悪いが、Aに言われるほどではない。
正確にいえば、確かに10代のころはAが要領、つまり初期能力としてはBより上だったと思う。
しかし、Bは社会に出て結婚をし子供宝に恵まれ大黒柱として働いている。
それらの経験がBの能力を引き上げた。
いわば、Aはのび太に抜かされてしまったのだ。
下の下と思って見下していた人間に、抜かされてしまった。
その現実を認めたくないのだろう。
いつまでもAはBのことをのび太扱いをして「お前は要領が悪いからな」という言葉を今だに放つのだ。
誰かを下に見ないとバランスがとれない。
自我を保つには誰を自分以下に設定しなければ、潰されてしまうのだろう。
プライドなんてなければいいのに。
大人になったのび太を見たら、カッコ良すぎて、のび太に勝ててるところがないように思える。
