③

病気になったのも
家族がバラバラになったのも
悲しかったけれど 自分の存在が嬉しかったのです。
そんなくりチャンを産んでくれた
母という人はくりチャンと全然違う生き物なので
酷くガッカリしました。
母の栄養は物質だけでよいので
くりチャンの細かな感情は
理解が出来ず否定していました。
④

くりチャンはある時知るのです。
自分の使い方は人に教えてもらうものじゃない
ということを。
水や空気の使い方も 掃除の仕方も
言葉の選び方も
心地好さはみんな違うのです。
くりチャンは母や誰かのやり方で生きてきて
自分が間違っていると思ってしまったのです。
それが解った時 くりチャンは
自分のリズムで生きようと思いました。
続く。