
「男はつらいよ 寅次郎心の旅路」1989年製作 日本
渥美清演じる寅さん映画をひさびさにテレビで見た。BSテレビ東京で毎週土曜日に放送しているようだ。
自殺を図ろうとするサリーマンが、電車に乗り合わせた寅さんに優しく励まされ、心底寅さんを慕った男は、寅さんをウィーン旅行に誘う。 断りきれず、ウィーンへ行った寅さんは、偶然通りかかった美しい現地ガイド・江上久美子(竹下景子)にふらふらと着いていってしまう。寅さんのおかげで故郷への想いを募らせた久美子は、寅さんと一緒に日本へ帰る決心をするが…。
めずらしくメインの舞台が海外なのに驚いた。海外を舞台にした寅さんもあったということを今まで知らなかった。でも、海外の風景に寅さんはピンとこなかった。それとも海外の風景でも出さないと間が持たない?なんだか見ていてどこかおちつかない。
終盤に、日本に帰って日本の風景に佇む寅さんを見てホッとした。それに一応寅さんが、竹下恵子演じる江上久美子にふられたという物語にしているようだが、寅さんからのせつなくおかしい片想いのシーンがあまりに少ない。それに年齢差もあってか単なる困って不安な女性を助けている優しいおじさんにしか見えなかった。
さすがにシリーズも41作めにもなると息切れ状態なのか?
竹下恵子は「男はつらいよ」は、三度目のヒロインだという。1作目が、第32作『男はつらいよ 口笛を吹く寅次郎』(1983年)、2作目が、第38作『男はつらいよ 知床慕情』(1987年)。
しかしその演技は、どこか平板すぎる気がした。彼女が泣くシーンが何個かあるのだけれど、そこでこちらも思わず涙・・・・・・ということにはならなかった。つまり、感情が伝わらない。
と、文句ばっかし言っているけれど、映画を見た後で調べてみたら寅さんの地元「葛飾区」と音楽の都「ウィーン」のフロリズドルフ区は友好都市になっている。
1986年に、親日家であった当時の『ヘルムート・ツィルク』ウィーン市長が偶然、来日される飛行機内で「男はつらいよ」を見た。
映画に描かれている柴又の下町情緒、人々の温かさが「ウィーン市郊外の風景」「市民気質」に似ている、と強い印象を持った。その事がきっかけで、1987年11月に友好都市提携を締結して、友好交流が始まったとのこと。そのことがきっかけで、2年後の1989年に第41作の『男はつらいよ 寅次郎心の旅路』が公開されている。
寅さんのシリーズ映画の中にはうなるくらいの傑作もあるので、なんだか最初からシリーズを見たくなってきた。
参照:東京都 「東京の下町『葛飾』と音楽の都『ウィーン』を繋いだ ..