トランプ「USAID」の職員を一斉に休職に | トリップちゃんねる

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トランプ大統領とイーロン・マスク氏が進める米国国際開発局(USAID)の大規模な人員削減。

経済学者の成田悠輔氏が16日放送のTBS「サンデー・ジャポン」に出演。二人が進めるUSAIDの人員削減の件に関し「中国の文化大革命に近い」と話した。

● 特定の思想信条やイデオロギーを弾圧
「実際、イーロン・マスクってただの民間人。イチ大金持ちが政府の中枢に入って、何百兆円単位や何万人単位の公務員をバサバサ切っていく。歴史を見渡してもこんなことが起きたことって、あんまりないんじゃないか」と驚いた。

「しかも、それが特定の思想信条やイデオロギーを弾圧するような形で起きていますよね。ある意味で、昔中国で起きた、文化大革命に近いタイプの特定の人々の弾圧を、お金、予算と人事を使ってやるということが起きている」と憂えた。


文化大革命は、1966年から76年まで、毛沢東政権下の中国で起きた政治運動で、知識人ら1000万人が反革命分子として粛正された。
 

USAIDの人員削減がどのような意味をもつのかぼくにはピンとこなかったのだけど、週刊文春2月20日号に書かれている池上彰氏の連載記事が参考になった。

説明では、USAIDには1万人の職員がいて、三分の二は国外で働いていて彼らに帰任命令が出されたという。そして1万人の職員全員が「休職」にされ、事実上、閉鎖された形とのこと。

そもそもUSAIDは、1961年、当時のアメリカ議会が「対外援助法」を可決し、それにもとづいてジョン・F・ケネディ大統領の大統領令で設立された。年間約400億ドル(6兆2千億円)の予算を持っている。これはアメリカの年間政府支出の約0.6%に相当する。予算の大部分はアジア、サハラ以南のアフリカ、ヨーロッパ、特にウクライナでの人道支援に使われた

USAIDは、一言でいえば、ODA(政府開発援助)で中心的な役割を担ってきた政府機関。ODAの主な対象は開発途上国とのこと。

● アメリカの支援が難民の命綱
池上氏は以下のようにトランプのUSAIDに対する政策を危惧する。

『私はこれまで中東やアフリカの難民キャンプなど各地で「USAID」の名前の入った食料援助袋などを見てきました。アメリカの支援が難民の命綱になっているのを目撃してきたのです。』

『アメリカの支援で成立してきた各地のプロジェクトが中止になれば、どれだけの人道危機が発生するのか、考えるだに恐ろしくなります。』

『今後、USAIDは廃止されるのではなく、規模を縮小して国務省の一部門にしてしまおうという計画のようです。これによりアメリカの世界の中での存在感は一段と小さくなってしまいます。アメリカが姿を消してしまえば、生まれた真空を中国が埋めることになるでしょう。』(連載649 池上彰のそこからですか より)


「中国が埋める?」
埋めることの中国のメリットとは何だろう? 疑問は、つきないものだ。

参照:「USAID」ターゲットに “影の大統領”イーロン・マスク氏、強権的な手法に波紋

          成田悠輔氏 マスク氏のUSAID停止は「文化大革命に近い思想弾圧」クーデターと危険視