ロシアの特殊部隊関係者説まで出た犯罪「島根女子大生殺人事件」 | トリップちゃんねる

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プレジデントオンラインの記事「見ず知らずの女性を襲った男は遺体を風呂場に運び……」での冒頭の一文、「ノンフィクションライターの小野一光さんは、島根県浜田市で起きた女子大生殺害事件を追い続けた。遺体発見から7年後にわかった犯人の正体とは――」。

● 殺害状況に感じられる猟奇性
これは島根県立大1年の平岡都(みやこ)さん(当時19)の切断遺体が見つかった事件で、ぼくは今から約15年前に別のブログに書いていた。その時の文章から以下、抜粋。

島根県の臥籠(がりゅう)山中で、切断された頭部が発見されてから9日目、11月14日に平岡郁さんの通夜が故郷の香川県で営まれた。
 
週刊文春にはこのように書かれている。平岡郁さんの殺害状況に感じられるのは、単に殺害後にバラバラにして棄てたに留まらない猟奇性だという。
 
「首と胴体を切断したのは、なたや斧のようなかなり重みのある刃物。首の後ろには殺害時に付いたとみられる紐の跡がある。顔には殴打痕や靴で踏まれたような跡はあるが、殺害後に意図的に傷つけた形跡はなく、比較的きれいな状態だった。

一方の胴体は四肢がなく、一部が焼けていた。両脚がえぐり取られたほか、鋭利な小型の刃物で執拗に傷つけられ、内臓もなくなっていた」

(サメ石・チャンネル:島根女子大生バラバラ殺人事件と「殺人全集」 より)

彼女の交友関係についての捜査が早々に手詰まりとなった。そこで捜査本部は遺体の解体方法などから、犯人が猟奇的な趣向を持つ人物であるとのプロファイル結果をもとに、それに近しい人物を中心に探したという。

元捜査関係者は語る。
「周辺のレンタルビデオ店で“ホラー映画を借りた人物”や、刃物店やホームセンターで“鋭利な刃物を購入した人物”を捜すようになりました。浜田市内から臥龍(がりゅう)山に向かう途中にあるNシステム(自動車ナンバー自動読み取り装置)に記録されていた車両の持ち主への捜査はもちろんのこと、遺体があまりにも鮮やかに解体されていたため、犯人は土地勘があって解体方法を知る“猟師”や、解剖の知識に長けた“医療関係者”、さらにはロシアの“特殊部隊関係者”説まで出ていました。そんな思い込みが捜査の偏りを生み、犯人に辿り着けなかった要因との指摘があります」

● 計3件の強制わいせつ事件
そして事件発覚から7年を経た2016年の夏頃のこと。約40万件といわれるNシステムの記録を細かく解析していた、島根県警の捜査員が、平岡さんが行方不明になった時期の前後から、浜田市内を頻繁に出入りする車両があることに気付く。調べを進めていくと、山口県下関市にある住宅設備会社で働いていた矢野富栄(やのよしはる)という男に辿り着いた。

彼の写真を見るとなかなかのイケメンで、近所でも評判だった。お母さんが色白の美人だったとのこと。中学時代は陸上部で中長距離が専門で、3年生の時には部長をしていた。柔道経験者だったようで、高校の柔道の授業では1人だけ黒帯だったという。

大学は防衛大学校に合格していたものの、学校の推薦で福岡県にある国立の九州工業大学夜間部情報工学部に進学。しかし、バンド活動にのめり込み大学を中退。

 

スポーツも得意で勉強もできて、バンド活動もできる多才な人物に思えるのだが、どこで常軌を逸した犯罪を犯すに至ったのかが疑問だ。

この事件は2009年11月に事件が起きてから7年後の2016年12月に犯人である矢野富栄という男がすでに死亡していたことが報じられた。遺棄した平岡さんの遺体が早期に発見され、すぐに身元も明らかになった。そのことから、自身に捜査の手が伸びるのを恐れたことによる、母親を道連れにした自殺とみられている。

被害者の家族は救われない、やりきれない結果となった。

矢野は過去に2件の性犯罪を起こしていた。28歳だった2004年8月に、東京都杉並区の路上で連続して2人の女性をナイフで脅してわいせつな行為をしようとし、押し倒してケガをさせた。


その半年前にも福岡県北九州市で、通行中の女性に刃物を突き付けて体を触るなどしていた。これら計3件の強制わいせつ事件の罪に問われ、懲役3年6月の実刑判決を受け、服役した過去があった。

矢野富栄は3年6ヶ月の懲役を終えて、実家に戻ってきた後は、昼はコンビニ・夜はラーメン屋のバイトを掛け持ちする生活をしていた。そして、島根女子大生殺人事件を起こす約半年前の2009年4月にハローワーク経由で住宅設備会社の面接を受け5月に入社した。矢野は優秀な営業マンだった。住宅設備会社の営業マンとしてソーラーパネルを売っていた矢野富栄は数百万円もするような設備を、数ヶ月で6件の契約を獲ってきたこともある。勤務態度も非常にまじめだった。

見かけ上、更生したかのように見える人物でも、過去に性犯罪を重ねた男を世に放つ危険性を感じる。出所後にその男性の行動チェックを継続していないので、さらなる犯罪を重ねる結果に至ったのではなかろうか。

参照:島根女子大生バラバラ殺人事件と「殺人全集」
   見ず知らずの女性を襲った男は遺体を風呂場に運び…犯人のデジカメに残っていたあまりにおぞましい行為
   島根女子大生事件の犯人の矢野富栄(やのよしはる)の前科とは?

   矢野富栄の生い立ち&実家と家族!母親や弟の美容室・事故の真相も総まとめ