ちょいと前まで、田中裕子・泉ピン子がはまり役のNHK連続ドラマ「おしん」の再放送をやっていた。おしんという女性の波乱万丈な人生を幼年時代から孫ができたおばあちゃん時代まで描いた物語で、本当に楽しみにしながら見ていたものだ。

その面白さにはまって、今は次の再放送ドラマ、斉藤由貴主演の「はね駒」(はねこんま)も見ている。
これもまた世の常識に負けずに元気に頑張り世に出て活躍するお話だ。見ごたえのある役者が揃って毎日、楽しみにしている。今は亡き樹木希林や渋い小林稔侍をはじめ、カッコよかった沢田研二や郷ひろみの奥さんだった二谷友里恵なども出ている。
ところで、主演の斉藤由貴は女性に評判がよくないようだ。うちの奥さんからすると、『あの人の生き方が嫌い!』ということで、ドラマをじっくり見る気にならないということなのだ。実生活の態度で役者を好き、嫌いに分類してしまうのは、損していることだと思う。
ドラマと実生活は違うのだから斉藤由貴の男性遍歴など、ドラマを見るという事に関してはどうでもいいことの一つで、ドラマが面白ければそれでいいと思ってしまうのだが。
ところで、ぼくの本棚に2011年12月1日発行の「文藝春秋」があって、その中の特集にジャーナリスト・加賀考英氏の衝撃レポート『尾崎豊の「遺書」全文』という特集が目についた。それで、ひさしぶりに拾い読みをしてみた。一度、読んでいるはずなのに内容をほとんど忘れてしまっている。
その中の文章で驚いたことに、斉藤由貴が出てきた。尾崎豊の父親の健一が、尾崎の奥さん・繁美夫人の実家を訪ねて、唐突に切り出した。
「ちょっとお話があります。二人を別れさせたい。息子のためです」
尾崎豊も、常宿にしていた都内のホテルの一室で繁美夫人に最後の別れ話を告げた。
「お前のことは、この三年間、実は愛していなかった。好きだったけど、愛してはいなかったんだ」
「今まででありがとう」
原因は斉藤由貴だった。
尾崎と斉藤由貴は『月刊カドカワ』(1990年11月号)の対談で知り合い、意気投合。1991年春には写真誌に二人のツーショット写真が掲載されるなど芸能マスコミを騒がせていたという。