
K1がコロナ対策で無観客試合を行なったとのことだが、これはまたずいぶん味気ない試合中継になったであろう。とはいうものの、最近のK1では、どんな選手が活躍しているのかまるでわからない。
ボブ・サップとかが活躍していたころのK1が一番面白かったし、その後なんだか尻切れトンボみたいになった時期があって、そこからぼくは離れてしまった。
ところで、ぼくが何度か読み直している芸能関係の本があって、それは「芸能界は犯罪天国」というタイトルの本。その本のトップにとりあげられているのが、K1社長の石井和義。
やれ、顔がピカソだとか、酒好きで女好きでさらにはホモセクシャルの疑惑があるとか、まあさんざんな書かれ方をしている。しかし、丁寧に彼の生い立ちから書いている部分もあって、文章の内容として面白いのでついつい読んでしまうのだ。
面白いといえば、本人の半生の本、「空手超バカ一代」もお勧めだ。牛殺しの大山倍達に感化され、牛に正堅突きや手刀を全力で打ち込んだらどうなるかためしてみたくて、牛と対面した石井・17歳の夏。同級生の自宅にいる三百~四百キロはあるかと思われる闘牛を目の前にして、真っ青になり足がすくんでしまう。
そこで、己の実力を正確に知ろうともせず、力を過信していた石井は反省し、牛殺しをやめて”豚殺し”をすることに決める。まず豚と出会うために、兄から養豚場のアルバイトを紹介してもらい、”豚殺し”の話はせずに夏休みの仕事を養豚場で行いたいと話す。こうして優雅でトレンディな喫茶店配達のアルバイトを断り、連日30度を超える、汗と涙と糞まみれの豚小屋掃除のアルバイトを始める。
そしてバイトの最終日。四十~五十頭の豚の中で一番デカイ体長2メートル、体重二百キロ以上はあるボスの豚にターゲットを決める。「俺の空手修行のためだ、成仏してくれ。南無妙法蓮華経!」と心の中で呟き、ボス豚の眉間に、鍛えに鍛えた右の正拳を、気合と共に思い切り打ち込んだ。 はたして?
なんと信じられないことに、豚は「ブゥ!」とも言わずにエサを食べているとのこと。もう一度、叩きつけても同じでその後にヒジ打ち、回し蹴り、後ろ回し蹴りなどを何度もたたき込んだが、牛は迷惑そうな表情をするだけだったという。
まあ、このような興味深いエピソードがつまっている本で、ぼくはかなり楽しませてもらった。なお、この本の中で、彼はホモセクシャルを疑われた件の話をとりあげて否定している。