「悪の法則」 (原題:THE COUNSELOR)
2013年アメリカ 監督: リドリー・スコット
悪の法則という、何かとても意味深なタイトルの映画を見た。
映画は、欲望に駆られて裏社会のビジネスに手を出した弁護士とその仲間たち
が、危険なわなにハマり、人生を堕ちて行く姿を描き出す。
意味深なタイトルに加えて、その映画の中での会話もまた、単に入った宝石店の
職人に、そんなに人生の奥深い言葉で説かれるのも、どこか不自然。
不自然といえば、自らも悪の中にどっぷり生きている男が、悪に片足つっこみか
けた弁護士にそんなに丁寧に、『やめておいた方がいい』なんてことを一生懸命
に語るものであろうか?そんなに息の合った友達同志でもないし、単に紹介者を
とおして知り合った他人同士なのに。
と、疑問を持ち出せばきりがないのではあるが、なかなかスタートからして音楽も
いいし、出ている俳優もみごたえがあるし、会話のどこか不自然な点に目をつむ
れば、結構楽しめる。
キャメロン・ディアスの車のフロントガラスにまたがって、大開脚で魅せつける、
官能のシーンは、なかなか他の映画でみられないすばらしさ。
それに、ショッキングな殺人のマシーンが忘れられない。
首にとれないワイヤーが巻き付いて、どんどん首を絞めつけて、最後に首ちょん
ぎれて、あの世行きという、恐ろしい器具。
これ、映画に感化されて作る人が増えなければいいけど。
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