むぅびぃ・とりっぷ-スノーホワイト

グリム童話の「白雪姫」を映画化した「スノーホワイト」、ポスターがとてもいい
ので内容も期待したのだけれど、期待はずれに終わってしまった。
ビジュアル的にはとても面白いシーンがあるのだが、それぞれのキャラに感情移入
ができずに、場面場面の美しさだけが浮いてしまったようだ。


コマーシャルにも出ていた、鏡の中心部から黄金色の液体が流れて、女王の前で人
のような形になるシーンが、幻想的でよかった。でも、場面場面がよくても観終わった

後の作品としての感動につながらなかった。


自分の美に陶酔し、その崩壊におびえるシャーリーズ・セロンの女王役はまって

いたんだけど、そのセロンの美の座をおびやかすという白雪姫がそんなに綺麗に

見えなかったのも残念。
また、自分の人生を犠牲にしてまでも女王に尽くす弟という役も、もう少し工夫が
できたように思う。

シャーリーズ・セロンは、この永遠の若さと美貌に執着する女王ラヴェンナを演じ
るにあとり、このように語る。


「彼女がどうしてそうなったかという、背景にある物語を見せることができると
思ったの」。すさまじい狂気を表現するのに、「ラヴェンナの心理を理解するよう
努めた」とも。「恐ろしいことを言ったり、平気で残酷なことをしたりするのは
なぜか。その内面は非常に神聖な部分でもあるので、関連する映画を見たり、
心理学の本を読んで十分研究しました」


ラヴェンナ(シャーリーズ・セロン)は、魔法の鏡に「白雪姫の心臓を食べれば、
永遠の若さと美貌を手に入れられる」と告げられる。美しい顔にどんどんしわが
増え、老けていくメークには「6時間かかった」。特殊なゴムをつけて演じるの
は初めてで、撮影中に苦労したことの一つだ。しかし、何より、大変だったのは、
「複雑な心理描写だった」と繰り返す。


ぼくがこの映画で心に残ったのは、綺麗な女王があっというまに魔力が喪失して
老婆に変身してしまうシーン。その老け方はメークに6時間かかったというだけ
あって、とてもリアルだった。


シャーリーズ・セロンが年老いて、この映画を見直したとき、その老け方とあま
りに現在が同じであったなら、それはそれで怖くはないか?CGで処理して工夫
した老け方がまるで未来を予測したような映画になっていたとしたら。


参照:「スノーホワイト」で女王役 シャーリーズ・セロン
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