ドイツに住んでいて、よかったと思う事はいくつかありますが、その一つに良質な音楽を鑑賞する機会が多くある事が挙げられます。
最近数日間にわたるツアーを2回続けて担当しましたが、目的地は音楽の故郷、ザクセン州です。ドレスデン、ライプツィヒなど。
ちょうどドレスデンでは、フラウエン教会ではバッハのモテットのコンサート、クロイツ教会ではオルガンコンサート、Semperオペラではマーラーのシンフォニーのコンサートが催されていましたので、鑑賞。ライプツィヒでは幸運なことにトーマス教会でバッハフェスティバルのオープニングコンサートに行く機会を得ました。
バッハフェスティバルのオープニングコンサートだけは、前もってチケットを予約していました。あとは現地に入ってから時間があったので、チケットを購入しました。
バッハは98ユーロだったかな?一番良い席は売り切れて二番目の価格帯で、席ももうすでに少ししか無かった。
フラウエン教会のモテットは、コーラスは寄せ集めのプロジェクトコーラスで、プロでは無かったせいもあるのかな?19ユーロ。Semperオペラのマーラーは、95ユーロ。席は残っているので一番良いところでしたが、2階のバルコニーの席でステージの正面で満足。オルガンコンサートは9ユーロ。
仕事中に何してるんだ、って感じですが、夕方前には終わりますので、その後の自由時間を利用して充分に楽しみました。
わたしはバロック好きで、車で聴くのは昔のハードロックかバロックなので、バッハフェスティバルはかなり楽しみにしていましたが、やはり一番印象に残りましたね。特にバッハの最高傑作の一つとわたしは思っているのですが、ロ短調ミサがプログラムに入っていたのは、本当に幸せだった。ただし抜粋でしたけど。まあ全部やると一時間半はかかっちゃうからね。
好みですが、これは少年合唱団が歌わないと聴けないですね。同じソプラノの音域でも、少年の場合は無垢でそれでいて力強く、自然で。大人だとこうはいかないですね。なんか変なビブラートがかかったりして、自我が見えるというか。繰り返すけれどこれは好みでしょう。表現力について言えば大人の方がいいと思う人も多いだろうし。ま、わたしは作曲家の想いを代弁するような演奏が好きで、音楽家そのものの個性をあまり前に出されると邪魔とすら思うんですが。
今回はトーマス教会所属のかつてバッハが指導した合唱団でしたので、わたしの中では最高の演奏でした。
トーマス教会の前の有名なバッハ像。下はここもバッハが活躍したニコライ教会。ここは東西ドイツ統一のきっかけとなった、毎週月曜日の「平和の祈り」礼拝が行われていた教会で、礼拝の後に慣例となっていた平和行進が大きな平和デモとなり、歴史を変えたのです。
今回は仕事のついでにちょうど開催されるコンサートに行ったので、前準備なしで知識もなくチケットだけを取ったんですが、次回はぜひバッハフェスティバルを目的にライプツィヒを再訪したいと思いました。その場合は、数日は滞在しないとね。
後から調べたところによると、毎回最終日はロ短調ミサをやるそうなので、きっと全曲演奏されると思うので、最終日をターゲットに計画しなくては。
因みにわたしは、ロ短調ミサはあまりにも好きなので、全曲口ずさめます。そして口ずさむ際に頭に流れる演奏は、やっぱりトーマス教会の指揮者の演奏なんですよね。
また、教会でのコンサートの座席ですが、今回は席の選択は大失敗でした。どこで楽団が演奏するのかを知らなかったので、そもそも空いている席があまり無かったこともありますが、適当に選んだ席が大きな柱のそばで大変な圧迫感があるところだったので、ダメ元でチケットセンターに行って、他に席が無いか聞いたところ、前日に調べた時は完売だったのに、いくつか最も高い席が何枚か戻って来ており、センターの人に、どこがこの中で最上の席かを聞いて、彼らのアドバイスをもとにとても良い席に変更できました。
チケットは変更返金は不可ですが、センターに戻して、もしもそれが開演前に売れたら、確か90%戻るのかな?95%だったかもしれない。いずれにせよ、わたしは良い席ならばお金は戻らなくても良いと思って買い直し、圧迫感のある席のチケットはセンターに預け、電話番号とメールアドレスをセンターに残していたんですが、開演前にメールが来て「あなたのチケット売ったわよ。あとでお金をとりに来てね」とのことで、これは本当にラッキーでした。コンサートの感激に満たされて、コンサート後チケットセンターに行って返金分を戻してもらったのですが、期待もしていなかった返金なので、一部は寄付して、その残りでコンサート後のワイン代にしました。
オープニングコンサートは17時から。わたしはプログラムを熟読するまでは、ロ短調ミサは全曲と思っていた(と言うか抜粋で演奏されるなんて思いつきもしなかった)ので、これは終わるのは少なくとも20時はすぎるだろうと思っていましたが、抜粋ミサだったので、19時30分ぐらいには終わり、日の長い気持ちのいいライプツィヒの街を散歩しながらホテルに戻って、ホテル前にあったイタリアンでちょっとだけ軽食をつまんでワインで一人乾杯したのでした。
感激で胸がいっぱいで、サラダだけ。あとちょっとだけエビを焼いてもらった。ところで最近はどこに行ってもサラダはバルサミコですが、わたしはもうすでにかけてあるんだったら文句言わずに食べますが、バルサミコよりも安いただの酢の方が好き。一番いいのはレモンとオリーブオイル。ここではリクエストしたらこんな綺麗にカットしたレモンが添えてありました。それにお気に入りの白ワイン、Luganaをお供に。
とてもとても良い夜でした。
さんぼ