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かけはし

日本とヨーロッパの交流コーディネイターのさんぼです。
草の根のちいさな交流が広がれば、きっとお互いにわかりあえる、受け入れられる。

冬はスキーツアーの送迎が大きな収入源の一つになっています。日帰りは我々はほとんど受けません。10年以上前までは、ドイツ国内の近場までの日帰りスキーツアーなんて結構あったと思うけど、最近はオーストリア、スイス、フランスのスキー場まで遠路はるばる赴いて、そこに一週間ばかり滞在するパターンばかりですね。お客の多くは学校で、修学旅行みたいな感じです。


聞かなかったけど、これはクラス全員参加が多いのかなあ?それとも希望者だけ?でも一週間出かけるんだから希望者だけってことは考えにくいよなあ。だって行かない生徒はその間どうするのかって話になるし。

わたしがもしそのクラスにいたとしたら、参加したくないと騒いだかもな。わたしはウインタースポーツに全く興味なく、どうも全く才能が無いからです。才能も何も、とにかくスケートで氷上に立てない、という箸にも棒にもかからないタイプなんです。どうなんだろう?全員参加の修学旅行なのかなあ?今度聞いてみよう。


スキーツアーは、とにかく荷物が多いのが運転手の負担で、ダブルデッカーで行くことばかりだけど、ダブルデッカーの荷物室は結構小さく、荷物の搭載にはかなりの経験を要します。わたしはとても下手で、何度か夫以外の運転手と行ったけど、結局全部荷物が積み込めず、トイレにスポーツバックを押し込んで出発したことさえある。

その点、夫はさすがこの道40年、彼に任せれば、ほとんどの荷物はトランクに収納できます。それでも艱難辛苦の末です。

その上スキーだと、板とストックと靴とヘルメットまであるからね。


先日はオーストリアまでお客をお迎えに行きました。前走行距離は600kmぐらいで大したことないけど、学生の宿は斜面が17%の山の上にあり、大型車が離合できない恐ろしい道で、我々は山の下でそっち方面に行く路線バスを待ち構え、路線バスが来たら、その後ろに続いて山を登って行きました。こんな場所の路線バスの運転手は無線を使って、お互いに連絡を取り合って、不都合なところで離合しないように気をつけているからです。しかし大型車は来ないけど、自家用車は来るので、かなり恐ろしい道でした。そこは夫が運転したので良かったけど。



まあ、綺麗ではある。だけどわたしはもしも修学旅行でどこかに行かねばならないのなら、都会がいいなあ。博物館とか美術館見学の方が良い。後街歩き。わたしがこんな場所にわざわざ旅行するのはそこに何か素敵でご飯も美味しくスパもあるようなホテルがある場合だけだろうな。あるいは仲良しの女友達と女子会旅行か。


今回は二つのギムナジウムの合同旅行でした。おそらくバス代の節約のためでしょうね。二つのクラスが一緒に行けば、人数が増えて頭割りの料金が安くなる。

そこでつくづくオーガナイズがなっていないなあ、と思ったのが、荷物の搭載の際に、普通なら後に降りる方の荷物を奥に詰めようと考えると思うし、我々もそれは事前に再三注意を促していたんだけど、彼らは出来ないね。二つの学校が同時にみんな荷物を持ってきて、バスの前に放置して、向こうに行っちゃうものだから、数人のものの分かる生徒と先生でなんとか目的地別に分けましたけど、それでも結局はごちゃごちゃになり、最初の降車地に着いた時に結局全部の荷物を出す羽目になりました。

夫もわたしも、不機嫌の極みでしたよ。スーツケースに違う色のリボンを取り付けるとか、事前に考えろ、と再三言ってたんだけどね。「大丈夫、大丈夫」って言ってましたけどね。大丈夫じゃなかった。


というわけで、思ったよりも2時間以上長く時間がかかり、終わったら夫と一緒に美味しいビール付きの夕ご飯を食べに行こうと思ったのに、ガレージに帰着したのは、レストランが閉店した後で、我々は夕ご飯を食べ損なって、空腹のまま帰宅しました。結構こういう事多いなあ。不健康だなあ。いまだに新しい運転手の採用が決まらないけど、この仕事のこんな部分も嫌がられる要素の一つだろうね。みんな定時に終わる路線希望ばっかりだもんね。


さんぼ


カーニバル(Fasching)は、日本ではあまり馴染みのない文化じゃないかなあ。

どういうわけか、クリスマスやイースターなどは日本でもかなり有名で盛んな行事になっているけど、ファッシングはなかなか浸透しませんよね。

この行事は日本人が共感し難い要素があるのかもしれない。

クリスマスは、プレゼントとかツリーとかリースとか取り入れやすいし、イースターもたまごやウサギなどのわかりやすくて有名なシンボルがあるからかも。


ところがファッシングは、イマイチ目的が定かじゃないというか、なんか漠然としていますもんね。


これは、カトリックで、かつてイースターの前の期間断食をしていた習慣の名残りなんですが、ものすごく大雑把に言えば、肉食を断つ前の馬鹿騒ぎが残ったものだと言われています。ちなみにイースターもキリスト教の大きな行事だけど、復活を喜ぶ行事というのは確かですが、その前に、キリストの受難があるわけで、その受難の前の祈りと告解の時期に入る前の大騒ぎ、と言っていいかも。

その証拠に、ファッシングの伝統的なお菓子はほとんどが揚げ物ですもんね。断食の時期の前に、アブラをいっぱい食べだめするのです。

うん。ファッシングにはやっぱり日本で習慣化されるための適当な要素が無いですね。


イースターもこれから始まるキリストの受難に思いを馳せ、復活を喜ぶ前の受難の記念の日がいくつかあるけど、日本では復活だけにポイントを置いて祝ってますからね。それはそれで良いと思うけど。わたしには違和感があります。何しろ教会で育っているのでね。すごく前に書きましたが、わたしの父はかつてプロテスタントのキリスト教の副牧師をしていて、生まれ育った家は教会の牧師館なんです。


まあとにかく、キリスト教の国に住み、夫は敬虔なカトリック家庭で育った我が家でも、別に特別なことはしませんが、なんとなく伝統的に守っているのは、「灰の水曜日」と言われる日に肉食をしないことだけかな。あと揚げ菓子はつい作って食べる。なんか大義名分がある気がして。


さて、このファッシング休暇ですが、ドイツ全国の学校で休暇になるわけではなくて、州によって違います。わたしの住むバーデン・ヴュルテンベルク州はこれはオフィシャルな休暇時期では無いらしいけど、学校は2月16日から20日までお休みでした。バイエルン州もそうだと思います。


うちの会社の担当路線の多くが学校路線なので、休暇の時期は運休です。運転手もお休み。まあその時期に安全検査に持って行くとか気になったところの修理とかの仕事をお願いしますが、今回は、血圧に問題があるギリシャ人を病院に行かせて検査をさせました。そんなの大人だから自分でやらせれば良いじゃん、と人は言うでしょう。ところが彼の場合はドイツ語が出来ないので病院に行くのに二の足を踏んでいるのが見てとれたのと、最近ドイツ中の診療所で、新規患者の受付を断っているところばかりなので、ここはわたしの出番と思って、彼の住む街の診療所にゴリ押しで予約をとり、そこで外国語しかできない患者なら、貴女も一緒に来て、と言われたために、はるばる150km離れた場所まで出向いて検査に同行したわけです。まあ、ここはわたしも長く滞在して、路線を運転して、色々な経験を積んだ場所で、しかもまだわたしのアパートもあるので、行くのは結構嬉しかったし、久しぶりにアパートに泊まりました。

結果は、あまり深刻な状態ではなく、血圧の薬の処方だけで済んだので良かった。我々は人間を運んでいますからね。運転手の健康問題はかなり重要なのです。


あっという間に休暇は終わりそうです。わたしは毎日変わらず事務仕事だったけどね。


今日は全くの個人的な覚え書きでなんだか長くなりましたが、これはわたしの老後に読み返すための記録なので。


我が家の典型的な夕ご飯。なんと楽なんでしょう。冷蔵庫から出して並べるだけ。

下は我が社の路線ルートで起こった事故。道路凍結して車が滑って森の中に入ってしまったんです。怪我人は無し。だけど救出にはかなりのお金がかかるはず。


さんぼ

半年にわたる新契約を締結したために、もう一人運転手を雇うことにしましたが、難航しています。


希望者は結構いるんですよ。アルバニア、コソボ、イラン、モロッコなどが多いけど。しかしまだ決まっていません。


まず面接の日時に来る人が稀。病気だの車の調子が悪いだの、家族の問題だの。


わたしは、最初の面接に現れない人、面接日時の変更をぎりぎりに知らせてくる人は理由の如何を問わず断ります。

人は病気になるでしょう。病気になっても良い。だけど、我々が運行しているのは路線や代替バスで、定時にバスを所定の停留所に持って行って、乗客をそれぞれの目的地に時間通りに運ぶことが最も重要な義務なんです。

たとえば今続けている運転手は、もし運転できないほどの体調になったら、そんなのは風邪とか胃腸の不具合が一般的だけど、事前に予想できるので、前もってわたしに連絡して、代わりの運転手が手配できるように頭を使ってくれます。


面接の約束の時間の1時間前に連絡して、病気だとか車が不調だとかの理由で来ないのは、職種上雇うのに非常に不安なのです。


また、履歴書を送ってくるのはその90%が外国人。もっとかな?ほとんど全員そうかもしれない。案外面接の約束日時を重視しないのはその辺りにも理由があるかな、とも思う。

わたしは人種差別者では無いけれど、国によって色々な傾向があるのは事実と思っていまして、時間や約束の重要性が国によって違うのは体験しています。仕事に対する意識も違うと思うな。国のみならず世代によってもかなり違うけどね。


現在我が社で働いてくれていて、今でも残っているのは、ギリシャ人二人です。今までもギリシャからの運転手は、無断欠勤とか約束時間に遅れるとかは一切無かった。むしろ約束より早めに到着する場合ばかり。もちろん人によって違うのは承知しているけど、大体そうなんだよな。割と義務観念が強くて、上手くいかなくてもなんとかしようと工夫するタイプが多い印象がある。


昨日もイランからの女性が、面接時間の1時間前に体調不良で延期を願ってきました。彼女の家から面接のガレージまでは1時間半かかります。もし前日、あるいは数時間前に前もって連絡してくれていたら、まだ考慮の余地はあるけど、今回もわたしは断りました。面接ならまだ実害は無いけど、仕事でこれをやられたら大問題だからね。


面接の延期や時間変更の連絡をギリギリにする時点で我が社では雇えない。怖すぎる。

なんと、今までの面接希望者のほとんどがそうなんです。


単に面接をするだけとは言え、準備は結構面倒なんですよ。労働契約書、登録書類なども面接前にちゃんと準備して印刷しているんだから。今わたしの机の上は無駄になった契約書の類が山積みです。


あと、やってきたは良いが、履歴書に書いてあるような経験が本当にあるのか不信感を抱かせる運転をする人もいるしね。わたしは一回、黒い森で、自称経験豊富なスペイン人の女性運転手の訓練乗務に同乗して、魂が消し飛ぶほど恐ろしい思いをしたことがあるので、試し運転は全て夫にお願いしているけど、どうも12mの路線バスだけを今まで運転していた人が多くて、それはちゃんと前もって言ってくれれば、こっちもそのつもりで注意深く教えて行くけど、自称「全てオーケー、なんでも乗れる」と言っておきながら、実はツアーバスも15mの三軸もダブルデッカーも乗ったことのない人が来たり。良いんですよ。乗ったことなくても。今から経験すれば良いんだから。だけど来週からすぐに一人でダブルデッカーでの代替バスを担当してもらおうと思っていた場合は、こっちも色々と予定を変えなくてはいけない。少なくとも二日ばかりは経験豊富な運転手と一緒に運転するとかね。なんか大きな口の人が多い。


わたしなんて気が小さいので、自分の経験を小さめに言うことはあれど、過大に言うことなんて絶対ないけどね。


というわけで、今後も引き続き探しますが、とりあえず目下の運行は、社員のギリシャ人二人と、もう定年の運転手3人をパートで雇い、あとは趣味的に運転している実は大金持ちのおじさん運転手と夫でシフトを組んで、なんとかしばらくはやっていくしかない。


次女がバレンタインの日に持って帰ってきた花束。誰からもらったのかは不明。わたしは夫からは何もなし。昔は必ず花束があったんだけどね。今年はバレンタインの日は交代で徹夜でバス運転していたので、バレンタインなんて頭から抜け落ちていた。


事務作業を放置して、運転業に専念したい。


さんぼ