仕事あるいは里帰りで日本に行った時は、テレビ鑑賞も楽しみの一つだ。
日本のテレビ番組で特徴的と思うのは、
○ 面白そうな番組が始まる時間が遅すぎる。
まあ、時差で苦しんでいると言うのもありますが、21時に人気ドラマが始まるとか、人気バラエティ番組がはじまるとか、ちょっと遅すぎると思う。日本の子供は寝不足にならないだろうか。
わたしは何を隠そうSMAPのファンで、目下の夢は、有名になってSMAP+SMAPのお料理コーナーに出演し、彼らにおにぎり弁当を作ってもらうことなんだが、この番組が開始がわたしにとってはあまりにも遅いために、日本滞在中、遂に一度も鑑賞する事が出来なかった。日本ではテレビの置いてあるリビングのとなりの和室にお布団を敷いて寝ているのだが、お布団からの魅惑的な誘いを拒否できず、「ちょっとだけ」転がったら最後、そのまま次の朝まで寝てしまっていたのだ。あと1時間早かったらきっとわたしだって鑑賞できたはず。
○ 外国紹介関係の番組がすごく多い
これはドイツとの一番の違いかなと思う。ドイツでも例えばドキュメンタリーとか、文化関係の番組ばっかり放映しているチャンネルがあるが、お堅い。一般の家族がちょっと皆で鑑賞してみましょうかという軽い外国文化紹介番組はあまり無い。日本は、タレントが、外国に滞在して、そこでびっくりしたこととか、珍しいものとかをクイズ形式で紹介するような楽しい番組があり、それによって人々は外国での日本では考えられないような風習、食、文化なんかを学ぶことが出来るのだが、残念ながらドイツにはそういったのは無い。これだからドイツ人はいつまでたっても日本と中国と韓国の区別もろくにつかない市民が多いのじゃないかとすら思う。だいたい、外国に対する興味が希薄な人がとても多いのだ。
○ 食べ物関係の番組がすごく多い
一億総グルメ。外国紹介番組とも重複するが、様々な土地の様々な食べ物の詳細な紹介からはじまって、その詳しいレシピなども紹介してくれる懇切丁寧な番組も日本には多い。悪しざまに罵られることも多いドイツのお料理も、こういう番組で紹介されたら、皆「ちょっと食べてみようかな」という気分になりますね。しかし、本当に日本人は食べることが好きだと感心する。それと、とてもインターナショナルな食習慣だ。こういうところ、ドイツ人は是非見習って欲しい。
○ 健康関係の番組も多い
バナナ健康法、黒酢大豆、あとなにがあったっけ?とにかく、人気番組で、○○健康法と言うのを紹介することがすごく多い。そしたら次の日は、スーパーの棚から大豆やバナナがなくなったというニュースもあったりするから、日本人というのは本当に流行に乗るタイプが多いんだなと感心する。
日本のテレビ番組は、ドイツに比べたらお金のかかった良質なものが多いとは思った。
しかしながら、まったく存在意義を見出せなかった番組もいくつもある。
それは、お笑いバラエティー番組。
まだ、日本に住んでいたころもお笑いブームというのはあったと思う。さかのぼれば幼少のころは、あの名番組「8時だよ全員集合」の全盛期だった。この番組は欠かさず見ており、今でもそのいくつかのシーンは思い出すことが出来る。真剣に、心から、全身全霊であの番組を楽しんだ。つまらないシーンは一瞬たりとも無かった。
ところが、「8時だよ」のあとにでて来た「ひょうきん族」あたりから、わたしには番組の笑いのツボがわかりにくくなってきた。せっかく笑う気満々でテレビに臨んでいるのに、どんなに真剣に鑑賞しても、わたしにはどこがどう面白くて笑わなくてはいけないのかがわからなくて、孤独感が募った。
そのあとに台頭したお笑いブームも、一体全体何が面白いのか未だにわからない。あの関西弁で繰り広げられる漫才で、湧き上がる笑いの中に一人無表情でたたずまなくてはいけないこのつらさ。
そういうわけで、日本滞在中は、漫才は結構のべつ放映されているので、結構鑑賞の機会はあったのだが、結局一度もわたしに「たがの外れた大笑い」をもたらしてくれる漫才家は現れなかった。
あと、日本のテレビドラマは物凄く優秀で、不用意に、例えば家族の送ってくれたDVDの一話を見出したりしたら最後、徹夜してでも最終話まで続けてみてしまうような、人々を異常なほどに惹きつける秀逸作品ばかりだと思う。最近はまったのは「バチスタ」。機会さえあれば恋人にしたい仲村トオルと、こちらも恋人にしてみたい伊藤淳史、これも恋人だったらいいなと妄想する伊原剛志ら、魅力的な役者さんと、世紀の美男子城田優君のかもし出す世界にどっぶりはまり、完全徹夜で一話から最終回まで見る羽目になった。
それから、SMAPファンなら見逃せない、メンバーの主演作品は、ほとんど全部見たと思う。かなり面白かったのは、意外にも(失礼)稲垣君の主演作品で、「ヨイショの男」とか、「佐々木夫婦の戦い」とか、コメディが面白かった。しかし、これらは徹夜まではしなかったと思う。
もう一つ徹夜したのは、仲居君の「砂の器」。もうこれは徹夜して、感動のあまり、魂が抜かれた状態で二人の子供を学校に上の空で送り出したあと、もう一度初めから見てしまったほど大感激したドラマだ。これらは完全保存版で全て保管してある。
実は、妹が送ってくれたドラマでまだ封印中な物があるのだ。それは「仁」。うわさによれば、このドラマの放映時間は、街の人通りが明らかに少なくなるほど日本全国ではまった番組だと言うことだが(本当だろうか?)、お片づけ中の今、そんなものを見出したら、全て途中で放棄して集中するに決まっている。
この際、お片づけが終了した暁には「仁」の封印をとき、美しくなった部屋でゆっくりと鑑賞しようと思う。
さんぼ