十二代目市川団十郎さんが亡くなられた。
歌舞伎界は訃報続きだ。
実は自分が人生ではじめて歌舞伎を見たのは1985年の十二代目団十郎の襲名披露の頃である。演目は「勧進帳」、「助六」だったと思う。
この時期は空前の歌舞伎ブームで雑誌「ぴあ」等の誌面でもキャンペーンが行われ、友人の影響も受けて歌舞伎に数度通ったことがある。夏には宙乗りで有名な猿之助さんの歌舞伎も拝見した。
自分は歌舞伎について語れるほど素養はないが1つだけあげるならば、
舞台のどの瞬間、どの部分を見てもそこに一寸たがわぬ様式の美しさがある事に圧倒された事だ。
これぞ日本が誇る文化であり、精密でこだわりのものづくりにしても世界に冠たるサブカルチャーにしてもこの歌舞伎に原点を見る思いがする。
その日本の究極の美とも言える舞台で、病に何度も倒れながらもそれに打ち勝つエネルギーと愛で演じ続けた団十郎さんには心から感謝と哀悼の意を表します。
松本幸四郎さんのコメントが深くささる。
「自分の人生を120%も130%も出し切って生き抜いた。。。」
責任は重いかもしれないが若い海老蔵さんには頑張ってほしい。
十二代目市川団十郎さんのご冥福をお祈りいたします。