亀山『えーと、ここだな。中身は…なんだこれ?』
男1『おい、それをこっちによこせ』
亀山『なんなんだ、てめーら!』
男2『痛い目に会いたくなけらば素直によこせ』
亀山『やっと手に入れた証拠を早々と渡してたまるか』
男1『手段は選ばないですよ』
亀山『イテテ…あいつら本気で殴りやがって…』
右京『亀山君、大丈夫ですか?』
亀山『丈夫だけが取り柄なんでなんとか』
右京『君の作戦がうまくいったようですね、少々リスクが高いものでしたが』
亀山『俺もあのまま拉致れたらどうしようかと思っちゃいましたよ』
携帯を取り出す右京『伊丹さん、お願いします』
電話の向こうの伊丹『了解、芹沢、行け!絶対見失うなよ!』
芹沢『はい!』
右京『では本物を探しに行きますか』
亀山『果たして何があるんすかね』
右京『亀山君、これですね、中に入っているのはUSBメモリです』
亀山『何か重要な証拠ですかね』
右京『すぐに米沢さんに解析をお願いしましょう』
男1『どうだ?』
男2『…空だ、何も入ってない』
男1『桜井が持っていた証拠品じゃないのか?』
男2『偽物だろうな…やられたよ』
男1『くっそ、あんな危ない橋まで渡ったのに…』
男2『それよりさっきから尾行されてるぞ、引き離せ』
伊丹『おい、気付かれたみたいだな』
芹沢『やばいっすね』
無線を取り出す伊丹『こちら伊丹、暴行の容疑者を追跡中、至急応援をお願いします、現在青山通りを北上中』
男1『まずい、警視庁に回り込まれた』
男2『突破しろ!』
男1『無理だ!』
伊丹『はいはい、ご苦労さん、暴行と窃盗、それにスピード違反だね、さっそくその盗んだものについて話聞かせてもらおうか』
男ら『…』
伊丹『誰に頼まれたんだ?何でこんなもの盗んだ?』
男『…』
芹沢『名前くらい教えてくださいよ』
男『…』
三浦『あんたら警察庁の人間じゃないのか?』
男『…』
米沢『お二人の予想通りとんでもない代物でした』
右京『というと?』
米沢『桜井とある人物の会話を録音したものでした。いわゆる音声データです』
亀山『その会話の中身が今回の事件に関係があったんすか?』
米沢『ビンゴです。ある人物が桜井に指示を出しています。しかし最初の爆発自体はその人物が望んだものではなかったようですな』
右京『ある人物というのはどなたでしょう?』
米沢『残念ながらわかりません、本人も名前を名乗りませんし、桜井からはボスと呼ばれていますから』
右京『しかし音声ならば特定の人物と比較すればすぐに判明しますね』
米沢『そう言うと思って、音の専門家をお呼びしました』
亀山『じゃあ、その声が副総監のものだと証明できれば一連の事件に関係していた決定的な証拠になりますね』
右京『桜井が合成したのでなければそういうことになりますね~』
亀山『でも、桜井は携帯を壊してまで庇おうとしていたんですよね?』
右京『ええ、ですからこれも公表する気はなかったと思いますよ。ボスが裏切った時、自分の命を守るために用意したものでしょう』
米沢『問題はどうやって副総監を音の鑑定の場に呼び出すかですな、正式に要請したところで来るとは思えませんが…』
右京『僕に考えがあります』
小野田『ジャックバウアーから全て聞きましたよ、まったくとんでもないことを炙り出しちゃったね。こんなこと公表したら警察の威信は吹っ飛んじゃう。杉下、その後のことを考えたことあるの?』
右京『お言葉ですが、いずれはわかることです。隠していたということになればそれこそ取り返しがつかない事態を招くと思いますよ』
小野田『もっと穏便に済ませられないかしら』
亀山『じゃあ、官房長は犯罪を容認するんですか?』
小野田『誰もそんなこと言ってないでしょ』
右京『全ての人間は法の下に平等です。権力のあるものだからと言って見過ごすわけにはいきません』
小野田『お前に何を言っても無駄なようだね、いきなりお前が言っても相手にもされないだろうから僕から話をつけますよ』
右京『妙な小細工はいりませんよ』
小野田『小細工なんてしませんよ、きちんと筋は通しますよ』
続く~