俺がアメリカで楽しみにしていた事の一つが、アムトラックに乗って移動するという事だった。いつの頃からか、この旅を企画する以前からアムトラックでのアメリカ国内の旅に強い憧れを持っていた。はっきりとした理由は思い出せない。テレビ朝日の「世界の車窓から」を見た影響かもしれないし、誰かのエッセイか何かを読んだ影響かもしれない。
日本を出発してからニューオーリンズに到着するまでの約2ヶ月間、一度も鉄道は利用していなかった。基本的に陸上での移動はバスだった。いよいよアムトラックの旅が始まり、バスの移動から解放されると思うと嬉しくてたまらなかった。
俺達は30日間有効のU.S.A.レイルパスを、すでに日本で購入していた。
ユニオン旅客ターミナルのチケットカウンターに行ってレイルパスを提示し、翌日出発するクレセント(cresent)号のアトランタまでのチケットを受け取った。