ニューオーリンズに関しての記述が、ここまでの訪問都市の中で一番長くなってしまった。とは言え実際には、延べ一週間の滞在中、実際に活動していたのはフレンチクオーターとその周辺のみで、郊外にある観光地に足を延ばすようなことは一度も無かった。
俺とK君は、それまでの旅の中で封印していたものがあった。ギャンブルだ。
正確に言うとそれまでは特にギャンブルをするような機会が無かったと言ったほうがいいのかもしれない。
ハラーズカジノはキャナルストリートの突き当たり、世界貿易センターの隣にある。全米各地にあるカジノホテルチェーン、ハラーズの一店舗だ。立地条件が非常にいいので、フレンチクオーターの辺りをぶらついているとどうしても目に入ってしまう。
俺達は誘惑に勝てなかった。ニューオーリンズ到着二日目に、吸い込まれるようにカジノに足を踏み入れた。
身分証明書の呈示を求められる。俺達が常に財布に入れて持ち歩いているパスポートのコピーでOKだ。
カジノの中はスロットマシン、ポーカーやブラックジャックなどのゲームテーブルもあり雰囲気も悪くない。かと言ってそれほど敷居も高くないので俺達のようなジーパンでも気軽に入れる。
結局俺達は3回ここに言った。でも興じるギャンブルはスロットマシンの一番レートの低いもので、お遊び程度にやったのでハマッてしまったというわけでもない。トータルでは二人ともプラスだった。まあ数十ドルだが。
日中キャナルストリート近辺を歩いているときに暴風雨に襲われて、避難するために逃げ込んだというのが、このカジノに最後(3回目)に行った時の俺達の言い訳だった。ただこの時俺達が体験した雨と風はハンパじゃなかった。日本でも味わったことの無い、恐怖感すら覚える暴風雨だった。
2005年8月にアメリカ南東部を襲った大型のハリケーン、カトリーナの影響でニューオーリンズでは甚大な被害を受けた。テレビニュースの画面に映される被災地の映像を見て胸が締め付けられた。ニューオーリンズで体験した暴風雨の事を思い出した。
別にニューオーリンズに限ったことでは無いのだが、自分が一度でも行った事のある都市で大きな災害などが起こると、とても気になってしまう。
幸い観光の主要部であるフレンチクオーターやその周辺は被害もそれほど大きくなかったので、観光客も年々復活してはいるようだ。
俺達がニューオーリンズに行った時もほとんど日本人を見かけなかった。まだ日本人にはそれほど知名度がない都市のようだが、みなさんがアメリカに行く機会があったら、復興の応援をする意味も含めて是非足を延ばしてほしいと思います。